店長竹田の

「大後悔日誌」


’05諦めが肝心
’06無駄な抵抗
’07今日はこのへんで勘弁したる
'08 choSuchbe'chugh vaj bIHegh !
'09 性能の違いが、音質の決定的差でないということを教えてやる
'10 数を撃てばいいというものではない、よく狙え
'11 登頂をあきらめる勇気
'12 ベースキャンプで十分だ

'13 この音、おろそかには食わんぞ。
'14 どうして耳がほてるのかしら?これって本当?
'15 神は人間に一つの舌と二つの耳を賦与したるは、しゃべるよりも二倍多く聞くためなり
'16 やればわかる!! やらなければ、一生わからん!!
'17 人生という試合で最も重要なのは、休憩時間の得点である。
'18 「できること」が増えるより、「楽しめること」が増えるのが、いい人生。
’19 年をとったから遊ばなくなるのではない。遊ばなくなるから年をとるのだ。



2019/12/21 DEVIALET EXPERT 140 PRO 858,000円(税込) 
 
今年の更新は昨日のベストバイで最後のつもりでしたが、最後の最後に面白いモデルが入ってきましたので
軽くご紹介です。
あまりに多機能で、数日触ったくらいではその魅力を把握しきれません。
年が明けてからじっくりと取り組み、それから詳細を紹介させていただきます。

 
 
数年前に輸入されていて、話題になっていましたのでご存じの方も多いと思います。
フランスのメーカーで、アンプとは思えない斬新なデザインと、その見た目に反した正統派サウンドで人気だったのですが
突然輸入が途絶えてしまい、日本市場には数年入ってきておりませんでした。
ですが、完実電気さんが正式に契約を結び輸入が再開されましたのでご報告です。

久しぶりに聴いたDevialetはこの数年で大きく進化しており、絶妙のバランスで計算され尽くした薄化粧の美を堪能出来るアンプに
仕上がっていました。
無味無臭のストレートサウンドとは違い、絶妙のバランスで薄化粧が施されているのですが、その塩梅が絶妙で
心地良く音楽に浸ることが出来、ずっと聞いていたいと思わせる魅力が有ります。

機能にも注目すべき点が多数有ります。
特に注目しているのが、スピーカーに合わせた特性へアンプその物を変化させることが出来る点です。
これは、今までのどんなアンプにも出来なかったことで、アンプの進化の一つの形では無いでしょうか。
メーカーのホームページには現在 983種類のスピーカーデータが公開されており、日々増えていっています。
そこからお使いのスピーカーのデータをダウンロードして、アンプへインストールすると
そのスピーカーの特性に合わせた専用アンプへと進化します。

この公開されているデータは、今までのマイク測定と違いユニットの動きをセンサーで動的に記録しているそうです。
ユニットへレーザーを当てて、その反射光を読み取って測定しているようです。
ですので、ユニットの動作その物を測定しており、間接的に空気振動を測定する際に起こり得る誤差が入り込む余地がありません。

その効果は大きく、店頭のParadigm PERSONA3F で試聴しましたが、標準モードとPERSONAモードでは
全くの別物でした。
標準モードでも十分に気持ちのよい音で鳴っていましたが、PERSONAモードへ変更するとウーハーの制御が別物のように変化し
違うアンプで鳴らしているように感じました。
特に低域の変化が大きく、ユニットの無駄な挙動が無くなり、必要なだけ動き、即座に止まるイメージで
曖昧さが無くなります。
そのユニット特性に合わせた制御が行われていることを実感出来る変化でした。

考えてみれば、アンプの設計とは不特定多数のスピーカーを標準的に鳴らすよう設計されていますから
どうしても標準的な設計となってしまいます。
ですが、Devialetのこの新技術はそのスピーカーのためだけの専用アンプへ進化することが出来るのです。
これで音が悪いはずがありません。

軽く紹介するつもりでしたが、あまりに楽しいアンプだったため長くなってしまいました。
年が明けましたら、さらにテストして再度ご紹介させていただきます。


 
 
2019/12/20 ベストバイモデル 

去年発表したベストバイが好評でしたので、今年も発表させていただきます。
去年ランクインしたモデルを入れても面白くありませんので、去年ランクインしたモデルは除外しております。

選定基準は「音質に対するコストパフォーマンス」のみです。
出した金額に対して、どれだけの音質が手に入るかを基準として選択しております。
音のみで判断しておりますので、デザイン等の付加価値はあまり考慮しておりません。

これは吉田苑の基本的なスタンスでもあり、音楽を聞くための道具としての機能を重視しております。
もちろん、デザインが良いに越したことはありませんが、音質とデザインの選択を迫られた場合
音質を選択します。

 
1位 DENON PMA-800NE 定価 77,000円(税込) DCD-800NE 定価 66,000円(税込) 

 
 
これは文句なしのベストバイ1位と言って良いと思います。
実売価格が信じられないほど安いですからから、これ以上コストパフォーマンスの高いセットは見当たりません。
エッジの立った見通しの良い明快な表現と、良好な位相特性、情報量、解像度等、入門クラスとは思えない充実した内容で
上位モデルを脅かす高音質モデルです。

特にCDプレーヤーのDCD-800NEは良く出来ており、CDプレーヤーで迷ったらとりあえずこれを買っておけば間違いないと思います。
USBメモリープレーヤーとしても優秀で、隙がありません。

アンプは下位モデルのPMA-600NE がBluetooth 対応ですので、Bluetoothが必要な場合は PMA-600NE もおすすめです。

技術の進歩は凄いですね。この価格でこれだけのシステムが揃えられる時代になりました。

2位 Nmode X-PM7mk2 定価 330,000円(税込)

 
 
こちらも、1位のDENONさんに負けず劣らず素晴らしいコストパフォーマンスです。
スピードでは既存のアンプ中最速に近いと思いますが、ここまで速くなるとそれを意識させません。
唯々、ナチュラルな音が滑らかに流れてきます。
位相特性も良好で、空間表現力の高いスピーカーと組み合わせた際の、広く深い立体的な表現は
まさにステレオ再生の到達点というイメージです。
エネルギーを失わずに、これだけ広い空間を再現出来るアンプはそう多くないと思います。

3位 SFORZATO DSP-Pavo + Soundgenic RAHF-S1 Diretta システム 総額 498,300円(税込) 

 

 
単品で去年ランクインした SFORZATO DSP-Pavo ですが、今年はSoundgenicさんのNASとセットで再びランクインです。
Diretta 接続という新しい武器を手に入れたSFORZATO + fidata/Soundgenic さんは、データ再生の新しい潮流となるかも知れません。

今はまだPCオーディオに疲れた人がたどり着く場所という感じですが、来年には新しい展開も用意されていますし
将来性まで見越しての3位です。

データ再生を楽に安定して楽しみたい場合の最有力候補になり得ると思います。

4位 chikuma PS-60TRB 定価 30,240円(税込)

 
 
電源タップは重要なアクセサリーですが、アンプ等に予算をつぎ込んだ後の、残った予算で購入されることが多く
あまり予算が無い場合が多いです。
その場合、このchikumaさんのタップは有力候補となります。

すっきりとしたクセの少ない音色で、アクセサリーによる色付けを必要としない方におすすめです。
chikumaさんとは直接お目にかかったことはありませんが、かなりの拘りを持つ方だと思います。
インレット固定に使用されているアルミ合金 7075材削り出しの中空ネジなど、音はよいだろうと想像しても
普通は作りません。



このネジを製作したというだけで、ただ者では無いと想像できます。

きっちりと、音を聴いてチューニングされているのが伝わる製品群で、さらに上のモデルもご予算が許せばおすすめです。
いや、ぜひ上のモデルをご検討ください。
ミドルクラスモデルからは、コンセント固定ネジにまで 7075材削り出し中空ネジが使われます。
上位モデルは組み立てネジまで、7075材削り出し中空ネジが使われますのでご予算が許せば
上位モデルまで行くのも有だと思います。

一点問題がございます。
おそらく、お一人で製作しているのだと思いますが納期が遅いです。
さらに、納期を問い合わせても返事がありませんので、納期のお約束が出来ません。
職人気質な方では無いかと想像しております。
ミドルクラスモデル以上の場合、下手すると2ヶ月くらい待たされますので、お急ぎの方にはおすすめできません。
ですが、電源タップはラックの後ろ等の普段目にしない場所に設置される事が多いため、一度購入してしまうと
買い換えることがほとんどありません。
故障もしませんから、まさしく一生物の買い物となります。
そう考えれば、多少の納期遅延は許容されると思います。

「本当に良い物を作るには時間が掛かる。」

とお考えいただき、のんびりとお待ちください。
待たされるだけの価値のあるタップだと思います。

5位 KEF Q550 定価 126,500円(税込)

 
 
オーディオ製品においてその音決めを行う担当者の責任は重大です。
その人の感性でそのメーカー製品群の音が決まるからです。
DENONさんが大きく変化したのも、そのサウンドマネージャーが替わったからですがKEFも替わりました。
今までKEFのサウンドマネージャーをしていた方は、ELACへと移籍しましたので新製品のELACスピーカーは
以前のKEFのような音がします。

その新しいサウンドマネージャーの設計した 新Qシリーズと 新Rシリーズはそれ以前のKEFと全く違います。
以前のKEFの音が好きな方には合わないと思いますが、同軸ユニットらしい定位の良さとやや膨らみつつも制御された低域を持ち
ふっくらとした中に芯のある再生が可能です。
物としての作りも良く、この価格でこの仕上げのモデルは最近あまり見かけません。
ドロンコーン式で、バスレフポートがありませんので、後ろの壁に寄せて使う場合にも影響が小さく使いやすいです。

6位 日本テレガートナー M12 Switch Magic 217,800円(税込)

 
 
去年ご紹介しました M12 Switch IE GOLD の下位モデルとなります。
ハブに20万円!という思いもありますが、4万円のLANケーブルが2本付属しますから本体は12万円と考えれば納得??
上位モデルほどの凄みはありませんが、普通のハブからの変化は大きく、瑞々しく血の通ったリアルな再生となります。
音質に与える影響はNASよりはるかに大きく、データ再生周辺機器群の中でも重要度の高い部分です。
ハブだと考えると高く感じますので、超高級LANケーブルだとお考えください。
なんとなく安く感じませんか?

7位 Stereo Sound リファレンスディスクシリーズ 3,850円(税込)~

 
 
 
ステレオサウンドさんが製作している一連のディスクシリーズです。
名盤が多いので音楽性は保証されている上に、抜群に高音質です。
どれを購入しても後悔は無いと思います。

現存する最も状態の良いマスターテープを探すところから初めて、そのテープから手を加えずにダイレクトに
製作されたマスターから作られていますので、とにかく鮮度が高いです。
マスターテープに起因するノイズやドロップアウトもそのまま調整せずに、コンプレッサー等のエフェクトも掛けずに
マスターそのままの音が楽しめる貴重なディスクとなっています。

特におすすめは少し高価ですが DSD 11.2MHz シリーズです。
これも、同様の手法でマスターからダイレクトにDSD化されていますので、現在最もマスターに近い状態で
入手出来る音源では無いでしょうか。
CDとは違うその圧倒的な情報量は、眼前を埋め尽くす空間情報として現れます。

既に同一盤を所有している場合でも購入する価値がありますので、ぜひ両方で比較試聴してみてください。
既存の盤が、いかに聴きやすいように調整されているかが、お分かりいただけると思います。

8位 B&W 603 定価  308,000円(税込)

 
 
B&W さんはユニットの色が黄色からグレーになって生まれ変わりました。
良くも悪くもあの黄色いユニットの個性に引きずられた感じのある以前のモデルから、グレーユニットの軽い挙動となり
軽快なリズムを刻める、スピードの速いスピーカーへと生まれ変わりました。

音作りその物も大きく変化し、以前のドンシャリが押さえられ帯域バランスも自然な感じになりました。
位相特性も良好で、素直で伸びやかなスピーカーです。

この価格帯のトールボーイスピーカーとしては、頭一つ抜け出したコストパフォーマンスを誇ります。

9位 Nmode X-CL3 定価 184,800円(税込)   ご注文はこちら

 
 
 
Nmodeさんから本日発売のピチピチの新製品です。
もう年内は間に合わないかと思いましたが、ぎりぎり間に合いました。
1年以上前からプロトタイプとして、試聴会でお披露目されていましたからご存じの方もいらっしゃると思います。

X-PM3 が発売されたときから発売は予告されていましたが、それから1年以上待たされました。
型番と画像ではこれが何か分かりませんね。
これは、クロックです。
クロックには44.1KHzや48KHzを発振するクロックジェネレーターと、そのクロックジェネレーターへクロックを供給する
マスタークロックがありますが、今回のX-CL3は何とその両方の機能を持ちます。
さらに、X-PM3やX-PM7mk2へ供給するためのスーパークロック機能も持ち、3種類のクロック出力をこの1台でこなします。

クロックジェネレーターのAntelope Audio OCXHD が 184,800円(税込)
マスタークロックの TEAC CG-10M が 150,000円ほど(オープン価格です)
スーパークロックの SoundWarrrior SWD-CL10 OCX が 99,000円(税込)
ですので、定価合計 433,800円(税込) 分の機能がこの1台に凝縮されています。
コストパフォーマンス抜群ですね。

1年間の開発推移を見ていましたが、カットアンドトライで音質を追求する姿勢は素晴らしいです。
1年前に既に完成していた物を、そこからさらに音質追求のために1年間掛けて練り上げてあります。

特に時間を掛けていたのが使用する発振子の選定です。
何種類もの水晶発振子を比較試聴して(データでは無く音で判断する点が好感が持てます)採用する発振子を
決定していました。
発振子はデータだけで音は決まりません。
おすすめしているAntelope Audioで採用している発振子も測定データは普通で特別優れている訳ではありません。
ですが、比較試聴するとAntelope Audioのクロックは音が良いです。
これは、発振子のデータが良ければ音が良いと言うわけでは無い事を示していると思います。
以前、Antelope Audioの開発者と話をしましたが、印象的な言葉が耳に残っています。
「完璧な波形のクロックは音が良くない。」
この言葉が出てくるということは、測定もするが最後は耳で決めていると言うことなのだと思います。

クロック購入時の選択基準として上がる大きなポイントに、発振子の周波数精度があります。
これはDAC選定時に、使用しているDACチップを気にするのと同じ事だと思いますが
発振子にせよDACチップにせよ、それだけで音質が決定することはありません。
そこから出てくる信号をいかに正確に送り出す事が出来るかにこそ着目するべきだと思います。

話が逸れてしまいましたが、Nmode X-CL3 はきちんと耳で作ったクロックです。
3種類のクロック出力がございますので、スーパークロックをX-PM7mk2へ
クロックジェネレーターをDACへ、そしてマスタークロックを SOtM tx-USBultra12V/10Mへといった
同時出力が可能です。

クロック3台分の機能が合体した多機能お買い得モデルです。

10位 Brinkmann Audio / Bardo Performance アームレス 定価 1,166,000円(税込)

 
 
 
画像はアームが付いていますが、アームレスでこのお値段です。
ベストバイのご紹介で100万円のモデルはどうかとも思いますが、周りを見渡すと数千万円のターンテーブルがありますので
相対的にお買い得に感じます。

吉田苑のリファレンスプレーヤーでもあるこのターンテーブルは静かでエネルギッシュなサウンドが特徴です。
高いS/N比を持ち、よく手入れされた盤であればほぼ無音の中から音が立ち上がります。
エネルギーの再現性に優れ、太くパワフルでありながら繊細な表現も可能です。

組み合わせるおすすめアームは GLANZ MH-9B 定価 184,800円(税込)ですので、セットで 1,350,800円(税込)となります。

番外 GLANZ MH-124S Premium  2,750,000円(税込)

 
 
ベストバイコーナーに載せる価格ではありませんが、ここまでの音を聴かせてくれるならば値段は気にならなくなるかも知れません。
GLANZの最上位モデルで、予算度外視で最高の物を求める方へおすすめできる逸品です。
そして、その価格に見合うだけの満足感を得ることが出来ると思います。

私も、このアームを試聴するまでは 275万円のアームに関して懐疑的でした。
今の日本で物を作ることのコスト面での困難さは、十分に理解していますから、本気で良い物を作ろうとすると
かなりの高額になることは理解出来ますが、それでもこの価格には疑問を感じていました。

12インチのロングアームですから、上でご紹介したBrinkmann Audioにはアームベースを作り直さないと搭載できません。
そのため、店頭に置いてあった別のプレーヤーへ搭載して試聴しました。
そのプレーヤーは、角の取れた丸い音のするプレーヤーで、優しい音を出す事は出来ても
差し込むような、鋭い音を出す事は出来ませんでした。
ところが、このアームを搭載した途端別物のように生まれ変わりました。
目の覚めるような爽快な立ち上がりと立ち下がりを持ち、アナログらしい太さを持ちつつその中にエネルギーが満ちています。
今にも弾けそうな、エネルギーに満ちた音が飛んできますがうるさくなく、快感のみが届きます。
これぞ、アナログの愉悦ではないかと感じた瞬間です。

まさかアームだけでここまでの支配力があるとは・・・驚きました。

価格が価格だけに、おいそれと導入できる物ではありませんが一生物と考えれば、悪くない選択かも知れません。


 
 
2019/12/06 DELA S100 定価 151,800円(税込)  販売価格はお問い合わせください。メールへ
 
今年最後の大型案件(間に合えば後一件?)です。
PCアクセサリメーカーのバッファローさんが、突然オーディオの世界に飛び込んできてから(正確を期すれば原点回帰してから)
PCオーディオ環境は劇的に改善されていきました。
その後を追うように、ライバルの IO DATA さんまで参入し、その相乗効果でオーディオの世界に様々な恩恵を与えてくれました。
衝撃的なオーディオグレード NAS である DELA N-1A から始まり、ネットワークプレーヤー機能を身につけ
外付けUSBディスクドライブを接続すれば、リッピングまで行えるようになり、様々なバリエーションを展開して、現在に至ります。
その間、IO DATA さんのブランドである fidata は diretta への対応とういう、新しい切り口でデータ再生の未来を見せてくれました。

後発である fidata さんに対して、やや守りに入ったイメージの DELA さんですが、ここに来て ネットワークハブ という
切り札を出してきました。
以前から、バッファローブランドでオーディオグレードハブというカテゴリのモデルを出してはいましたが、業務機の焼き直し的設計で
最初からオーディオ用として開発されたモデルではありませんでした。
ですが、今回のハブは違います。
最初からオーディオ用として開発された、本物のオーディオグレードハブです。

 
 
ハブの重要性は何度もここで言及していますので、繰り返すのはどうかと思いますが、データ再生の肝はハブです。
どれだけ、優秀なネットワークプレーヤーやPCオーディオシステムを構築しても、通常のハブではその実力を発揮することは出来ません。
良質なハブがあって初めて、そのシステムはオーディオグレードへと進化します。

ですが、良質なハブはあまりに高価で、おいそれと手が出せる物ではありませんでした。
このハブも高額なモデルではありますが、非常識なほどではありません。
趣味の道具としてはギリギリ許容範囲ではないかと思います。

 
 
左4個のポートが 100Mbps 右4個のポートが 1000Mbps となっており、ここもデータ再生の例に漏れず遅いほど音質は良いです。
データ再生機器は左の4ポートへ接続してください。
右端の蓋がしてあるポートはSFPポート(光LAN接続用)です。
現在、光LAN接続に対応した機材はほとんどありませんが、将来の発展性があるので安心です。
これほど高価なハブは一度購入すれば10年単位で使用しますので、発展性が確保されていることは素晴らしいと思います。

 
 
さて、一番気になる音質です。
左から、普通のハブ、DELA S100 、 日本テレガートナーM12 Switch IE GOLD 、 日本テレガートナーM12 Switch Magic となります。
この4台のハブで比較試聴を行いました。

使用機材は、PCにエスプレッシーボサウンドPC改 、 再生ソフト 「Jriver25」 、NAS DELA N1-A2/2 という組合せです。
可能な限り同一環境での試聴(電源やLANケーブル)となるようにして、ハブ以外での音質変動要素を減らしております。

普通のハブ 3,000円ほど。
平面的で、厚みが無く、生気に乏しい寂しい音がします。

DELA S100 定価 151,800円(税込)
この変化は劇的です。
生気に満ちた、瑞々しい音楽が溢れてきます。立体感も出て奥行きや高さ、左右の広がりもきれいに再現出来るようになります。

日本テレガートナーM12 Switch Magic 定価 217,800円(税込)
差は小さいですが、解像度や、情報量、そして躍動感に違いが出てきます。

日本テレガートナーM12 Switch IE GOLD 385,000円(税込)
ここでまた差が開きます。今まで曖昧だった気配が伝わるようになり、空気の再現が出来るようになります。
輪郭がより鮮明になり、定位が明瞭となります。

順当に価格差に沿ったクオリティでした。
オーディオの世界では、高価なほど高音質とは限りませんのでこれは珍しい例ですね。

「15万円のハブを購入した。」
とPCにある程度詳しい人に話をすれば
「頭大丈夫か?」
と言われると思いますが、データ再生に本気で取り組む場合避けては通れない部分です。
デモ機をご用意しましたので、まずはその効果をご自宅で体験してみてください。
その価値をご納得いただけると思います。


 
2019/11/22 日本テレガートナー M12 SWITCH シリーズ 5周年キャンペーン 販売価格はお問い合わせください。メールへ
 
おすすめしております高級ハブ M12 SWITCH シリーズ を販売している日本テレガートナーさんが
オーディオ機器発売5周年を記念して、本日より来年の 1月31日(木) までキャンペーンを行います。
今回は上位モデルだけでなく、下位モデルの MAGIC もキャンペーン対象となっており、大幅なプライスダウンを実現しました。
PCオーディオからネットワークプレーヤー、さらにはDirettaシステムと、データ再生に高い音質改善効果を発揮する
おすすめアクセサリーです。
今回のキャンペーンは大変お徳となっておりますので、ぜひご検討ください。

キャンペーン内容は以下となります。

M12 Switch IE GOLD セット(専用LANケーブル2本付属) 385,000円(税込) キャンペーン標準価格 352,000円(税込)
M12 Switch IE GOLD 専用LANケーブル 1m/1.5m/2m 各 71,500円(税込) キャンペーン標準価格 66,000円(税込)
M12 Switch Magic セット(専用LANケーブル2本付属) 217,800円(税込) キャンペーン標準価格 163,790円(税込)

GOLDも安くなっていますが、Magic は定価から25パーセント近くもお徳となっております。
さらに、この価格はメーカさんの設定したキャンペーン価格ですから、販売価格はさらにお徳となっております。

気になった方はぜひ販売価格をお問い合わせください。
お問い合わせお待ちしております。

キャンペーンページはこちら

 
 
2019/11/09 PRIMARE I 15 PRISMA 定価 250,000円(税抜) 販売価格はお問い合わせください。メールへ
 
スウェーデンのPRIMAREより、ネットワークプレーヤー内蔵アンプが発売になりました。
最近少しずつ増えてきました、多機能プリメインアンプとなります。

 
サイズはフルサイズより一回り小さく、横幅 350mm と高級感を佚しない程度にコンパクトにまとめてあります。

 
機能を箇条書きにします。

プリメインアンプ
プリアンプ
USB/DAコンバーター
ネットワークプレーヤー

ネットワークプレーヤー機能がある場合、USB/DAC機能は無いのが普通ですが、このアンプは贅沢に両方付いています。

ネットワークプレーヤーモードで試聴を行いました。
今までの PRIMARE と比較すると、ほんの少し色付けが薄くなったようにも感じますが
位相特性良好で空間をきれいに描きつつ、中高域にほんのりと色気を載せる所はきっちり守ってあります。
情報量も多く、エネルギーもしっかり出ています。
多機能機らしくない正統派サウンドで、ピュアオーディオ用途として十分通用する実力があると思います。

30万円までで購入可能なネットワークプレーヤー機能を有したアンプでは、最も高音質な1台ではないでしょうか。
再生中の音飛びも無く安定している点も美点です。

同一デザインのCDトランスポートもございますので、セットで組み合わせればCDからPCオーディオ
さらにネットワーク再生まで可能な万能システムの完成です。

通常サイズのプリメインアンプ I 35 とCDプレーヤー CD 35 も同時に視聴しました。
セットで90万円ほどする組合せですが、密度感のあるエネルギー再現性とクリアーで高い解像度を持つ
バランスの良い組合せで、色気を含んだ透明度の高い上質なサウンドと北欧らしい美しいデザインが両立した
おしゃれなシステムとなっており、こちらもおすすめです。

 
2019/11/03 吉田苑から歩いて行けるグルメシリーズ ギャラリー&カフェ フロータン 
 
〒810-0014
福岡県福岡市中央区平尾2-14-21
営業時間 12:30~ 月・火 定休日

久しぶりのグルメコーナーですが、またもやカレーです。
平尾はカレー激戦区で、美味しいカレー屋さんが多いです。
今回のカレーはスパイシーカレーとカレーライスの中間くらいでしょうか。
スパイシーカレーが食べたいときは CURRY NADO へ
カレーライスが食べたいときは じゃらん食堂 へ
その真ん中が食べたいときは今回ご紹介する フロータン がおすすめです。
この3店のメニューは潔くカレー1点のみで、真のカレー店なのです。

じゃらん食堂も偶然行き着くことは困難な、辺鄙な場所にありますが
今回の フロータンはさらにその上を行きます。
まさに秘境と言って良いのではないでしょうか。

 
 
コンクリートジャングルの中に突然現れる、怪しげな小径が入口です。
自らの野生の勘を信じて、入っていきます。

 
 
ずんずん進みます。

 
 
昭和の香りがしてくると、目的地はもうすぐです。

 
 
到着です。
私は初めて行ったとき途中で怖くなり引き返してしまいました。
自分を信じて突き進む勇気が必要です。

 
 
内部は10席だけの小さなお店です。
お一人で切り盛りされていますので、少し待ち時間が長いです。
時間に余裕を持ってお出かけください。

 
 
フードはカレーのみの潔さ。

 
 
チキンカレーとダル(豆)カレーが一皿に盛られて出てきます。
ほどよくスパイシーですが辛く無く、スパイシーカレー入門にも良いインドの家庭料理のような安心感あふれるカレーです。
大きなおせんべいが載っていますので、細かく割ってカレーに入れても美味しいですし、そのまま食べても程よい塩加減で
美味しいです。
真ん中の赤い物は紅ショウガに見えますが、タマネギの酢漬けです。

美味しいカレーを食べた後は、お隣にある知る人ぞ知るコーヒーの名店 MANLY COFFEE でコーヒーをどうぞ。
喫茶店では無く、コーヒーショップです。
プロの焙煎、抽出の技を堪能出来ます。

この カレーからコーヒー という流れはここでしか実現できない、至福の時間を与えてくれると思います。


 
2019/11/2 fidata / Soundgenic 製品がDiretta に対応しました。 
 
IO DATA さんのブランドである fidata 製品と Soundgenic 製品の新ファームウェアが発表されました。
今回のファームウェアアップデート最大のポイントは、Diretta へ対応したことです。
まずは、Direttaの説明です。
Direttaとは新しい通信規格でオーディオ用に開発されました。
phileweb さんに詳しく解説されていますので、興味がある方は覗いてみてください。

https://www.phileweb.com/review/article/201906/12/3482.html

無理矢理簡単に解説すると、データ伝送時の変動を減らし少量を継続的に伝送する事により
受け取り側の負荷を減らす。
つまり、受け手(DAC)の負荷を減らすことにより高音質化を図るということになります。

これは、おすすめしている再生ソフト JPLAY FEMTO が行っていることと、原理的には同じです。
また、CPUへの負荷を下げれば下げるほど音が良くなる「PCオーディオ」とも、音が良くなる原理は同じです。

CPUやDACへの負荷を可能な限り減らす事により、音質が良くなる。
という事が高音質化への一つの手法として認知されてきたのだと思います。

 
 

おすすめ Diretta 再生システム になります。

残念ながら Diretta に対応した DAC がまだ販売されておりませんので、PC以外で唯一のDiretta対応製品である
SFORZATO のネットワークプレーヤーが必須です。
最も安価な DSP-Pavo ですら 407,000円(税込)もします。
これから少しずつ対応機材が増えると思いますが、現時点ではこのモデルしかありませんので
他の機材でコストダウンを図ります。

究極を目指せば fidata 製品となりますが、今回は音質であまり妥協せずに可能な限り安価なシステムを目指します。
そうなると核となるNASは Soundgenic シリーズのSSDタイプから選択する事になります。
HDDタイプはさすがに音質面での妥協が大きすぎるため、SSDタイプを選択しました。

SFORZATO DSP-Pavo 407,000円(税込)
Soundgenic RAHF-S1 91,300円(税込)

別途、無線LANアクセスポイント(無線ハブ)とLANケーブルが2本必要ですが、ミニマムなシステムとしてはこれだけで完成です。
定価合計 498,300円(税込)ですので、かなり贅沢なシステムですね。

このシステムで、通常接続と、Diretta接続で比較試聴しました。
通常接続でも、総額50万円のシステムとして遜色ない密度感ある再生が楽しめます。
次にDiretta接続へ変更して同一音源を試聴しました。ベールが1枚剥がれ、瑞々しく暖かみのある再生へと変化します。
情報量も増え、密度感が向上します。
明らかに1ランク以上の改善効果があります。
既に fidata か SFORZATO 製品をお持ちの方は、足りない相棒を導入する価値が十分にあると思います。

次に贅沢して 日本テレガートナーのハブ M12 SWITCH Magic 217,800円(税込) を接続しました。
総額 716,100円(税込)というさらに贅沢なシステムとなってしまいますが、その価格アップ以上の大きな効果があります。
音の焦点がピシッと合い、空間が広く深くなります。

この新しい伝送方式 「Diretta」 には大きな可能性があると感じます。
既存の伝送方式である「UPnP」や「USB接続」は、本来オーディオ用ではありません。
PCオーディオ黎明期に既にあった方式をそのまま使用しただけで 「そのタイミングで使える物がそれしか無かった。」
から採用しただけであり、その際音質は一切考慮されておりません。
その音質を考慮されていない方式から一歩踏み出して、オーディオ信号伝送のために開発された
Diretta はデータ再生に新しい可能性を見せてくれたと思います。

現時点での理想の組合せは

SFORZATO DSP-Pavo  407,000円(税込)
fidata HFAS1-H40  352,000円(税込)
日本テレガートナー M12 Switch IE GOLD 385,000円(税込)

合計 1,144,000円(税込) となります。
この組合せは、今年の東京と大阪の試聴会で皆様に試聴していただいた組合せとなります。
当日お越しいただいたお客様より 「CDシステムより良かった。」という感想もいただいたほどで
CDやアナログシステムと同列で優劣を語ることが出来る所まで進化したと思います。

「PCオーディオ」 「ロスレスストリーミング再生」 「Diretta接続によるネットワークシステム」
これら3種の方法であれば、ピュアオーディオとしてCDシステムやアナログシステムと優劣を語ることが出来るレベルまで
到達したと思います。
特に今回のDiretta接続は初期設定に特別な知識を要求されませんので、PCが苦手な方でも簡単に導入可能な点も魅力です。


SFORZATO 製品と fidata 製品を両方お持ちの幸運な方は、fidataのアップデートを行いぜひ
Diretta接続を試して見てください。
進化したデータ再生の未来が見えると思います。

 
 
2019/10/31 marantz NR1200 定価 78,000円(税抜) 販売価格はお問い合わせください。メールへ

marantzさんより素晴らしいモデルが発売になりました。
どうして今まで無かったんだ!という皆様も一度は欲しいと思ったことがあるのではないか、という機能を持った
プリメインアンプです。
その機能とは HDMI 入力です。
AVアンプでは無く、正統派2chアンプにHDMI入力が欲しかったのです。

今までお客様より
「テレビの音を良い音で聴きたいのですが、どうしたら良いですか?」
というお問い合わせをいただいた場合、昔は光出力がテレビに付いていましたので
光出力をDACへ接続してさらにそこからアンプ(もしくはDAC内蔵アンプ)へ接続してください。
とお答えしていました。 
ところが、最近のテレビはHDMI出力しか付いていませんので、通常のDACでは接続出来ません。
本当に困っていたのです。

そんな時、HDMI入力の付いた2chアンプがmarantzさんより発売されると聞いて早速注文しました。

 
これをピュア2chアンプと言って良いかどうか微妙ですが、使用しないアンプが大量に入っているAVアンプよりずっと良いと思います。
笑ってしまうほどの多機能機で、機能を箇条書きにしてみます。

2chフルディスクリートプリメインアンプ
プリアンプ
HDMI入力 5系統 出力 1系統
フォノイコライザー(MM)
Bluetooth / AirPlay 2 / Wi-Fi 対応
ネットワークプレーヤー
FM/AMチューナー
DAコンバーター

ネットワークプレーヤー機能は、いち早く amazon のロスレス/ハイレゾストリーミングサービスに対応しています。

 
普通にライン入力へ接続したCDで試聴しました。
marantzさんらしい、少し華やかな高域と穏やかな中低域でしっとりと音楽に浸れます。
リビングへ設置して、家族みんなで使用するのにぴったりな多機能さに、必要十分な音質レベルと駆動力を持ち
ネットワーク機能を用いて、他の部屋にあるNASの音源を再生したりロスレス/ハイレゾストリーミング再生を楽しむ事も出来ます。
ネットワーク再生機能は安心の安定動作で音飛びがほぼありません。

リビングオーディオの中核として活躍すること間違い無しの、優秀で信頼出来る多機能アンプだと思います。


 
 
2019/10/26 JPLAY FEMTO 日本語ページ開設 と ハイレゾストリーミング mora qualitas のお知らせです。 
 
おすすめしております再生ソフト 「JPLAY FEMTO」 公式ページに日本語のページが開設されました。
これで、気軽に導入できるようになったと思います。

http://www.jplay.eu/日本語/



先日お知らせしました、ロスレス/ハイレゾストリーミングサービス「mora qualitas」 を試してみました。

まずは、ストリーミングってなんだ?という方のために仕組みの解説から始めます。
ご存じの方は退屈かも知れませんが、お付き合いください。

データ再生には現在大きく分けて3種類の再生方法があります。
「PCオーディオ」 「ネットワークオーディオ」 「ストリーミング再生」です。

店頭でお客様とお話しをしていると、多くの方が「PCオーディオ」と 「ネットワークオーディオ」
を混同しておられます。
どちらもデータ再生を行うと言う点では一緒ですが、使用する機材やメリット、デメリットに違いがあります。

「PCオーディオ」
その名の通りパソコンをメイン機材として使用します。
パソコンへ「再生ソフト」をインストールして、PC上で音楽を再生します。
必要な機材は、PC と USB/DAC です。

「ネットワークオーディオ」
再生時にPCは使用しません。
その代わりに、ネットワークプレーヤーを使用して再生します。
「PCをオーディオラックに組み込みたく無い。」 という方にはこちらをおすすめします。
必要な機材は、ネットワークプレーヤー と データベース(SSDやハードディスク)です。
音源の取り込みや管理にPCが別途必要です。

「ストリーミング再生」
「PCオーディオ」 と「ネットワークオーディオ」は音源データを自宅にあるデータ装置(SSDやハードディスク)
に保存します。
物理的な形を取るかどうかはともかく、音源を購入して手元に置くという点ではCDやレコードと変わりません。
一方、ストリーミング再生の場合データは、データ配信業者の記憶装置内部に置いてあります。
自宅にデータは保存されません。
データ配信業者と月額いくらで契約して、その配信業者が保存しているデータへのアクセス権を購入します。
そのメリットは大きく、私が契約している「TIDAL」という配信サイトの場合、その楽曲数は4,000万曲以上です。
この膨大なデータから好きなだけ音楽を聴く事が出来ます。
この方法であれば、物理的な制約から解放され膨大な量の音楽データをいつでも気軽に聴くことが出来ます。
自宅にCDが400万枚保管してあり、全てがデータベース化されていつでも簡単に取り出せるとお考えください。
音楽好きとして夢のような環境が構築可能です。

もちろん良い点ばかりで無く、欠点もございます(ございました)
システム上、大きなデータのまま配信することが困難なため、今までのストリーミング再生は
圧縮音源、それも元に戻せない非可逆圧縮での配信が主流でした。
そのため、非圧縮のままデータを保管可能な「PCオーディオ」 や「ネットワークオーディオ」と比較して
音質は良くありませんでした。

数年前から海外では、CDクオリティと同等に解凍する事が出来る可逆圧縮で配信する
業者が出ており、その業者の日本サービス開始を心待ちにしておりましたが
日本の権利関係は複雑なようで、未だに上陸を果たせておりません。
そうこうしているうちに、AMAZONがロスレス/ハイレゾストリーミングサービスをはじめ
それを追いかけるように今回ご紹介する「mora qualitas」が始まりました。

まず、AMAZONさんの配信サービスですが、現時点ではおすすめできません。
AMAZONさんのターゲットは、一般ユーザーでオーディオ用途としては不満が多く微妙です。

同じロスレスデータ配信といえども、配信業者によって音質(クオリティ)が大きく違います。
その違いは再生時に使用する専用再生ソフトにより発生すると考えております。
「PCオーディオ」で音質を決定する大きなポイントの一つに使用する再生ソフトがあります。
ストリーミング再生も同様で再生時に使用する再生ソフト、つまり配信業者が配っている専用再生ソフトにより
音質が決定されます。

その点「mora qualitas」の再生ソフトは現在世界中で配信されている「ロスレス/ハイレゾストリーミングサービス」
の中でもトップクラスの音質を誇ると感じました。

同様の「ロスレスストリーミング」サービスである「TIDAL」と同一音源で比較試聴しました。
どちらも、専用再生ソフトを使用しての比較です。
「mora qualitas」の方がほぼ全ての点で高音質でした。
特に奥行きや高さという空間表現に違いがあり、moraの方が広く深い空間を表現します。
エネルギー密度もmoraが高く、情報量も多いです。
専用ソフトを使用する前提であれば「mora qualitas」の方が、かなり高音質です。
ほとんどの方が専用ソフトを使用して聴くと思いますので、その前提であれば
最もおすすめできるロスレスストリーミングサービスになります。

ここまでは、専用再生ソフトを使用しての感想です。
ストリーミング再生は、再生ソフトやネットワークプレーヤーが対応していれば
専用ソフトを使用せずに再生可能です。
「mora qualitas」は、現在先行体験のレベルですので、まだ対応したネットワークプレーヤーや
再生ソフトがありません。
その時点でこのような比較をするのは卑怯ではありますが、色々試して現時点で最も
高音質だと感じている、ストリーミング再生方法である
「TIDAL」を「JPLAY FEMTO」で再生する、方法と比較試聴してみました。

再生ソフト「JPLAY FEMTO」は「TIDAL」 に対応していますので、TIDALの16bit/44.1KHzデータを
そのままJPLAY FEMTOを使用して再生可能です。
この方法で再生すると、「mora qualitas」と比較しても、さらに高音質となります。
moraでは再現できなかった、アーティストの息づかいや演奏が始まる瞬間の「間」を
感じることが出来るようになります。
オーディオとしてのクオリティを十分に備え、CD、レコード、等と同列で音質を比較出来るレベルになります。

試しに、同一音源で「mora qualitas」のハイレゾ音源(24bit/96KHz)と
「TIDAL」を「JPLAY FEMTO」で再生するCD音源(16bit/44.1KHz)で比較試聴も行いましたが
やはりかなりの差で「TIDAL」の方が高音質でした。
フォーマットより再生ソフトの質の方が大きく再生品質に影響するのだと思います。

「mora qualitas」 は正式サービスすら始まっていない、先行体験期間ですので
これから、様々なメーカーが正式対応していくと思います。
そうなれば、再生ソフトによる音質差は無くなっていくと思いますので、長い目で見てあげてください。

今更ですが、「mora qualitas」の使用感を記載しておきます。
正直、現時点の音源数は少なすぎてがっかりです。
何よりも「クラシック」が1曲も入っていないのには驚きました。
何かの間違いかと思って探し回りましたが、見当たりません。

2019/10/27 追記

昨日、帰宅後もう一度探すとクラシックも見つかりました。
ジャンル一覧にクラシックという項目が無いので、まだ入っていないのかと思いましたが
音源は入っているようです。
体験期間中ですので、まだ完成していないのではないでしょうか。
検索に昨日まで掛からなかった楽曲が今日は見つかりましたので
音源数もそれなりに改善されつつあるようです。

追記ここまでです。

amazonに負けないように、フライングでサービスを開始したのでは無いかと勘ぐってしまうほどです。
ダウンロードサイトにある音源でも、ストリーミングに入っていない楽曲が多く
早急に楽曲の充実を図らないと、体験期間が終了したら誰も継続してくれないのではないかと
心配しております。

せっかく始まった、音質まで考慮された貴重なロスレスストリーミングサービスです。
応援しておりますので、早急に楽曲の充実をお願いします。



ここまで書いて重要なことに気が付きました。
再生方法を全く解説していませんでした。
必要な機材は、オーディオ用途を念頭に置いた場合 PC と USB/DAC が必要です。
将来的に、ネットワークプレーヤーが対応すると思いますのでそうなればネットワークプレーヤーのみでも
再生可能となります。
配信業者が対応アプリを出している場合はスマホ等でも聴くことは出来ますが、データ量を考えると使い放題で契約していないと
パンクする可能性があります。ご利用は計画的に。

「mora qualitas」 を体験期間中に楽しみたい場合は、PCが必須です。
お使いのPCで下記リンク先より、専用再生ソフトをダウンロードしてからお楽しみください。

https://mora-qualitas.com/

頭の良いソフトですので、現在PCに接続している外部DACを自動的に認識してそのDACで再生してくれます。
ですが、これは罠です。
ここで安心してしまうと最高の音質で聴くことが出来ません。
操作画面左端下の設定(歯車)画面に入り「プレーヤー」をクリックしてください。
その欄に「オーディオ出力デバイス」がありますので、その欄をクリックして
(ASIO)お使いのDAC名 へ変更してください。
一例ですがNmodeさんのDACであれば (ASIO)SIC USB Audio に設定します。
初期設定の Default のままですと、音は出ますが最高性能ではありません。
この設定が可能な点が、「mora qualitas」専用再生ソフトの最大の利点ですので
必ず設定してあげてください。





 
2019/10/25 大阪オフ会ご来場ありがとうございました。 
 
先週行いました「大阪オフ会」へ、多数ご来場いただき誠にありがとうございました。
今回も6時間近い長丁場のイベントに最後までお付き合いいただき、おつかれさまでした。

Zandenさんのアナログ再生時のカーブによる音質変化(RIAAカーブとCOLUMBIAカーブ等)。
SFORZATOさんの新しい通信規格「Diretta」と通常接続の比較。
DIATONE さんのスピーカー開発秘話。
Fundamentalさん開発中の新型アンプ試聴。
Nmodeさん開発中のクロックの有り無しによる音質変化、等々
盛りだくさんの内容で、お楽しみいただけたのではないかと思います。

予想以上にたくさんの方にご来場いただきましたので、来年も開催する方向で考えております。
今回参加出来なかった方はぜひとも次回ご来場ください。

ご来場いただきましたお客様、そしてご協力いただきました各メーカー様
本当にありがとうございました。

 
 
2019/10/24 速報 more qualitas 先行無料体験スタート 

ソニーミュージックの運営する、音楽ダウンロード/配信サイト「mora」で、ロスレス/ハイレゾストリーミングサービス
「mora qualitas」が本日より始まりました。
先日の大阪イベントの片付け中で、私自身まだ試聴出来ておりませんので、速報として報告のみさせていただきます。
 
本日より2ヶ月間、無料で聴き放題ですので「ロスレスストリーミング」を存分に体験してみてください。
新しい音楽体験が出来ると思います。

解約する事を忘れると、2ヶ月後から月々1,980円(税抜)引き落とされるようになりますので
その点は十分にご注意下さい。

https://mora-qualitas.com/



2019/10/04 DENON DCD-800NE 定価 60,000円(税抜) 

前回の日誌でアンプ DENON PMA-600NE をおすすめしましたが、CDプレーヤーであるDCD-600NEは微妙な紹介となっております。
それは、このモデルがあるからです。

 

上段が DCD-600NE
下段が DCD-800NE

 
DCD-600NEと800NEの実売価格差は1万円ほどですが、その音質差はその価格差以上にあります。
この記事を書くにあたってあらためてこの2台を比較試聴しましたが、そのクオリティ差は大きな物があり
一聴して感じるのがS/N比の違いです。カタログスペックでは112dB(600NE)と115dB(800NE)と3dBの差があります。
100dB以上であれば、ほとんど差は無いと思っておりましたが、こうやって2台並べて比較試聴するとその差は際立ちます。
ノイズに埋もれて聞こえていなかった音が聞こえるようになるのは、空間表現を上げるという意味でも大きな効果が
あります。
位相特性は良好で、情報量が向上し、音の滲みもかなり減ります。
600NEで最大の弱点だと感じていた力感の乏しさも改善され、低域方向のリアリティが改善しています。
スピードも上がっており、必要十分な空間表現力を手にしています。

アンプにPMA-600NE CDプレーヤーに DCD-800NE の組合せは、入門クラスとは思えない充実したサウンドを奏でてくれる
驚くべきハイコストパフォーマンスシステムとなっております。

ハイエンドモデルが首を捻るような不可思議な価格になってしまった昨今、常識範囲内の価格帯モデルを
しっかりと作ってくれるDENONさんは貴重なメーカーだと思います。

2019/09/30 DENON PMA-600NE 定価 52,000円(税抜) DCD-600NE 定価 47,000円(税抜) 
 
先日DENONさんの入門クラスシリーズが完了になるお話しを書きましたが、その入門クラス後継機のご紹介です。
型番も一新され 600NE シリーズとなりました。

 
 
入門クラスとはいえ、立派なフロントパネルを持ち見た目も立派です。

まずはアンプのご紹介です。
旧型から大きく機能性が向上し、デジタル入力が付き、さらにBluetooth接続まで可能となりました。
これだけ多機能化が進むと、色々と悪さをして音質は劣化するのでは無いかと危惧しておりましたが杞憂でした。
結論から申しますと、素晴らしい出来です。
とても入門クラスとは思えない駆動力と音質を持ち、コストパフォーマンス抜群のモデルとなっております。

最近のDENONさんは、音決めを担当するサウンドマネージャーが代わって(2015年)から少しずつ
音作りが変化していたのですが、今回は完全に新しいサウンドマネージャーの音になっていると思います。
時間が無くてご紹介出来ておりませんが、先日発売になったDENON最高峰モデルの PMA-SX1 LIMITED EDITION
から、昔のDENONサウンドとは全く違う音作りとなっております。
以前のDENONサウンドといえば、たっぷりとした重厚感のある低域をベースにしたピラミッドバランスの
どっしりとしたサウンドで、スピードが遅く、位相特性もあまり重視されておりませんでした。

ところが、PMA-SX1 LIMITED EDITIONや今回のPMA-600NE は現代的で洗練された
完全に新しいサウンドに生まれ変わっています。
旧タイプのDENONファンの方には、おすすめできませんが、情報量、位相特性、スピード等、空間表現力
に関わる部分を重視する方にはおすすめできる、リアリティ重視の音作りになっています。

今までのDENONサウンドは完全に過去の物となっていますので、一度頭をリセットして素直に聞いてみてください。
生まれ変わったDENONが目指す方向性が見えてくると思います。

PMA-600NEは入門クラスではありますが、音楽を聞く道具として高い完成度を誇り
入門クラスでこれだけ高音質なアンプを作ってしまうと、上位モデルとの差別化が大変だと余計な心配をしてしまうほどです。

試聴ではクラスから考えるとアンバランスなDIATONE DS-4NB70を接続しました。
このスピーカーは測定器のような側面も持ち、接続された機材の音をダイレクトに出してきます。
通常の入門クラスであれば、雑味や位相特性の乱れ等聞くのが辛くなる場合が多いのですが
素直で伸びやかな音色で、全くいやな音が出ません。
情報量も多く、位相特性も良好です。アナログアンプとしては比較的スピードも速く妙な付帯音が付きません。
駆動力も高く格上のDIATONE DS-4NB70をきっちり制動しています。
完璧ではありませんが、このクラスのアンプでここまで制動出来れば上出来だと思います。

入門用、サブシステム用、特にBluetooth用サブシステムには最高の相棒だと思います。

一点だけ残念なのが、電源ケーブルが直出しで交換出来ないことです。
メガネケーブルですら無く、直出しですので電源ケーブル変更でのクオリティアップを狙えない点が
少し残念ですね。

次は、CDプレーヤーの DCD-600NE です。
こちらはさすがにアンプのような大きな変化は難しく、基本的に前モデルDCD-755REのマイナーチェンジ
という感じです。
前モデルと比較すると、やや情報量が増えてレンジが広くなっています。
CDプレーヤーがほとんど販売されていない状況の中で、基本に忠実な信頼出来るプレーヤーです。
こちらも価格を考えると優秀なモデルですのでおすすめです。



 
 
2019/09/28 JBL Paragon D44000  

大変珍しいスピーカーが入荷しましたのでご紹介です。

 
 
 
1957年から1983年まで製造されていた、JBL代表作の一つであるParagonです。
当時、憧れのスピーカーとしてカタログを眺めてため息をついた方も多かったと思います。

今回入荷した個体は中期の物で、大変状態が良いです。
小さな角当てが数カ所ございますが、突き板の状態やユニットの状態が良好で、オリジナルの状態を保った良質な個体です。
その形状故にローボードとして使用され、花瓶の水跡が残っている個体が多いのですが、天板の状態も良く
ほとんどシミが見当たりません。
レストア無しでこの状態を保つ個体は珍しいと思います。

スピーカーとしての魅力もありますが、それ以上にこの造形は唯一無二の魅力です。
脚の造形や、弧を描いた反射板等、眺めているだけで幸せになれるスピーカーはそう多くないと思います。

巨大で重いため輸送の問題が有り、販売価格はお住まいの地域によって異なります。
ご興味がある方はお問い合わせください。

 
 
2019/09/21 大阪オフ会開催と東京オフ会動画公開のご報告です。 

7月に行いました東京オフ会ご紹介動画が完成しました。
権利の関係で音声は差し替えてあります。
吉田苑オフ会の雰囲気を感じていただければ幸いです。

吉田苑東京オフ会2019 

大阪オフ会のご案内です。

10月19日(土) 10月20日(日) の二日間大阪にてオフ会を行います。
内容は東京オフ会とほぼ同様になる予定ですので、上記東京オフ会動画をご参考ください。

両日とも予約制となります。近日中に予約を開始しますのでご希望の日時でご予約ください。
10月20日(日) 午前中のみフリータイムもございます。

参加メーカーは以下になります。

DIATONE
Fundamental
Nmode
SFORZATO
ZANDEN

会場は以下になります。

大阪府大阪市中央区久太郎町2-4-11
クラボウアネックスビル 10階

久しぶりの大阪オフ会です。
ご来場お待ちしております。


 
2019/08/30 ASOYAJI AUDIO Minimal DAC-STD 10S 定価 540,000円(税込) 販売価格はお問い合わせください。メールへ
 
新しいオーディオメーカー ASOYAJI AUDIO さんの取扱いを開始しました。
ASOYAJI AUDIO は 「PCで音楽」という有名ブログ執筆者の方が、趣味が高じてメーカーを立ち上げたという
異色のメーカです。
メーカーと言っても、お一人で設計から製造まで全て行うガレージメーカーのイメージです。

大手メーカーの技術者さんが独立してメーカーを起こすことはありましたが、オーディオ業界とは異なる世界からの
参入は珍しいです。

出発点が回路屋さんでは無いため、良いと言われるパーツを集めて一つの箱に収める手法がベースとなっており
商品は高品質パーツの集合体となっております。
そのため、どうしても高価になってしまうので残念です。

今回は ASOYAJI AUDIO さんの代表作である DAC を展示導入しました。

 
 
標準モデルはUSB入力のみで定価 507,600円(税込) オプションの同軸デジタル入力を付けると 540,000円(税込)となります。

このDACには大きく2つの特徴があります。
その一つはバッテリー駆動である事です。
吉田苑でもおすすめしている電源装置に nichicon のバッテリー電源がありますが、昔の鉛バッテリーとは違い
今のリチウムイオンバッテリーは音質が良く、オーディオへ積極的に組み込んで良いクオリティを持っています。

そしてもう一点が ASOYAJI AUDIO 最大の売りである ファインメットトランス による出力段(ライントランス)を備えることです。
ライントランスを入れると、マイルドで耳当たりの良い音色になる場合が多いです。


 
 
バッテリー駆動のため、モバイルバッテリーを外部に接続します。
家庭用AC電源から完全に遮断する事が出来るため、昔からバッテリー駆動は理想の電源だと言われていましたが
鉛バッテリーではエネルギー不足により線の細い力感に乏しい音になってしまいました。
しかし、技術の進歩により高性能なリチウムイオンバッテリーが安価に供給されるようになり、オーディオ用途にも
十分使えるようになり、エネルギー再現性に優れた透明度の高い再生が可能となりました。

 
 
さらにガレージメーカーさんらしい拘りで、電源は アナログ1系統、デジタル2系統 に分けて接続します。
バッテリーを3個準備すれば、アナログ電源とDAC用電源、DDC用電源を別個に供給する事が出来るという
考えただけでも音が良さそうな接続が可能です。

肝心の音質ですが、一聴して感じるのがバッテリー駆動ならではのS/N比の良さです。
静かで滑らか、穏やかな空間に音像が浮かび上がる感じはバッテリー駆動ならではの快感です。
そして、ファインメットライントランス特有の個性だと思われる、粘りを感じる優しい表現は
女性ヴォーカルやクラシックをより魅力的に聴かせてくれます。

普段、吉田苑が目指しているストレートでダイレクトな表現とは違い、一歩引いた穏やかで優しい耳当たりの良い音色を
奏でてくれるオーディオ機器だと思います。


2019/08/25 ステレオサウンド DSD11.2MHz 体験キャンペーンのお知らせです。 
 
ステレオサウンドさんが製作している CD や音源は、現存する最も良質なマスターテープから
可能な限り手を加えず、そのまま製作される瑞々しく鮮度の高い音が魅力です。
すでにお持ちのディスクであっても、買い直す価値が十分にある高音質録音盤ばかりで
どのタイトルを購入しても外れがありません。
高音質ディスクが欲しい場合は、ステレオサウンドさん製作のディスクを購入すれば間違い無いと思います。

そんなステレオサウンドさん製作音源中、最高フォーマットである DSD 11.2MHz 音源の体験キャンペーンを行います。

現在この DSD11.2MHz シリーズはクラシックより6タイトル発売されており、これらの音源は全て
英国デッカに収蔵されているオリジナルマスターテープの音を、全くそのまま何の加工もせずに
直接DSD11.2MHzファイルへ変換してあります。
そのため、マスターテープに起因するノイズや、音切れ等がそのまま収録されております。
1950年代~70年代にかけて録音された、名演ばかりで当時の録音技術がすでに完成の域に達していたことを
確認出来る驚くべき高音質録音となっております。

キャンペーン期間中にご来店後、ご応募いただいた方には 「DSD11.2MHzサンプラーディスク」がステレオサウンドより送られてきますので
この機会にぜひ DSD 11.2MHz の世界を覗いてみてください。

実施期間は 9月5日(木)~11月30日(土)までとなっております。

 
 
1枚売り切れておりますが J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 ヤーノシュ・シュタルケル になります。
どのタイトルも名演・名録音の高音質盤ですのでおすすめです。
ご試聴も可能ですので、現在の最高峰フォーマットであるDSD 11.2MHz の世界を体験にいらしてください。

 
 
同じくステレオサウンドさん製作のアナログ盤です。
名匠 小鐵 徹 氏がカッティングを手がけた180g重量盤です。
オリジナルマスターテープからリミッター、コンプレッサーを一切使用すること無く製作された45回転ラッカー盤より起こされた
メタルマスターからダイレクトにプレスされた逸品です。

高音質アナログ盤で聴く演歌は凄いです。
浸透力が高く、一切のよどみや曇りの無いダイレクトに届く再生音は、CDやデータ再生とはまた違った境地を見せてくれます。
また、リミッターとコンプレッサーが使用されていないため、ダイナミックレンジが広く詰まった感じがしない
伸び伸びとした再生音は高音質盤の一つの方向を示していると思います。

ステレオサウンドさんの製作するこれらのディスクや音源群は、音楽マニアが真に欲している
素晴らしい音源を提供してくれています。
少し高価ですが、ただの複製では無くオリジナルマスターまで遡って、可能な限りマスターに忠実な音源を製作してくれている事を考えると
その価値は十分にあります。

ステレオサウンドさん応援しておりますので、これからも素晴らしいディスクを製作してください。
よろしくお願いします。
 
2019/08/17 DENON PMA-390RE 定価 56,160円(税込) DCD-755RE 定価 56,160円(税込) 製造完了のお知らせです。
 
DENONさんの入門クラスプリメインアンプ PMA-390RE と CDプレーヤー DCD-755RE が完了となります。
後継機は 600NE シリーズとなり、初代 PMA-390 から28年間継承されてきた 390 と 755(こちらは19年間)という型番が無くなってしまいます。
このシリーズは大好きで入門クラスとしておすすめしていただけに、少し寂しいですね。

最終生産分がある程度の数入荷いたしましたので、入門クラスをご検討中の方やサブシステムをお探しの方にはおすすめできる
良いシステムです。
販売価格はセットで43,000円(税込)ほどですので、定価の半額以下で購入できます。

 
 
音質は良い意味でDENONさんらしくなく、素直な帯域バランスを持ち安心して音楽に浸れます。
駆動力も有り、少し格上の50万円クラスのスピーカーくらいでしたら過不足無く駆動出来ます。

仮にご予算が30万円のシステムをご検討中の場合、25万円のスピーカーとこのセットを組み合わせるというスピーカー一点豪華主義も
十分に考慮範囲に入る能力を秘めています。
逆に 10万円のアンプとスピーカーとCDプレーヤーを揃えるくらいでしたら、上記セットの方が音が良いかも知れません。

スピーカーはほとんど進化しておりませんので、昔ながらの物量投入が必要で良い物は高価です。
ですが、エレクトロニクス製品の進歩は凄まじく、入門クラスでも価格が信じられない高いパフォーマンスを秘めたモデルが
ございます。

このPMA-390RE と DCD-755RE セットはそのハイコストパフォーマンス代表といっても良いと思います。

オーディオマニアとして見ると入門クラスとして軽視されてしまうモデルですが、基本に忠実なオーソドックスな設計と音作りは
信頼出来る標準機としての性能を十分満たしており、一般的な音楽マニアであればご不満無く音楽に浸れる能力を持っていると思います。

名機の系譜 390 と 755 の型番を持つ、最後のモデルです。
入門用、サブシステム用としてぜひご検討ください。

 
2019/08/11  ELAC DS-A101-G  定価 149,040円(税込) 

ELACというとジェットツィーター搭載スピーカ-が真っ先に思い浮かび、スピーカー専業メーカーというイメージが
ありましたが、最近は総合オーディオメーカーを目指しているようで、レコードプレーヤーやアンプ等を発表しています。
今回はその中からコンパクトな多機能プリメインアンプのご紹介です。

 
 
 
横幅 214mm 奥行き 313mm というハーフサイズに様々な機能が盛り込まれています。

主な機能は以下となります。

ネットワークプレーヤー
DAコンバーター
Bluetooth 機能
プリアウト装備
サブウーハー出力装備
RCA入力2系等

プリアンプ機能を持ったネットワーク対応プリメインアンプ
という多機能モデルとなります。

 
 
機能が多いため、背面が端子で一杯です。
そのせいで、右端のスピーカーターミナルは通常のスピーカーターミナルよりかなり小さく、小指の先より小さいです。
しかも左右のターミナル間隔がせまく、油断するとすぐにスピーカーケーブルがショートしますので、ご注意下さい。

ELACブランドでこの多機能ながら実売13万円ほどというお買い得感の高いモデルとなっております。

まずは、ネットワークプレーヤーから試聴してみました。
十分に良い音がします。
素直な特性を持ち、位相も揃い、クセの少ない良い意味で普通の音がします。

別途USB/DAコンバーターを用意して、同じ音源をライン入力から聞いてみました。
先ほどと同じアンプを使用しているとは思えない、スピードの遅いまったりとした音色へ変化し驚きました。
通常このタイプの多機能機は、外部の上質な音源を接続すると単純にアンプとして動作するようになり
音が良くなる場合が多いのですが、この機材に限って言えば自己完結させた方が良いようです。
試しに、CDトランスポートから同軸デジタル接続で試聴すると、最初のイメージと同じ良い音で鳴りました。
DAC部を含めた総合的な音作りを行っているようで、基本的にデジタル入力で使用する機材だと思います。

アンプ と DAコンバーター と ネットワークプレーヤー と Bluetooth アダプター を別々に購入した
システムでこのクオリティは出せないと思いますので、サブ機や限られた空間での使用にぴったりなモデルだと思います。
特にテレビとリビングオーディオの融合に使用出来るため、リビングに最適な一台でもあります。

純粋なピュアオーディオ機器ではありませんが、時代はネットワークとオーディオ(家電)の融合へとすすんでいますので
ネットワークシステム入門としてもおすすめです。



2019/08/01 JPLAY 日本語公式ページ閉鎖のお知らせです。 
 
おすすめしておりました再生ソフト「JPLAY FEMTO」ですが、日本語でのサポート及び販売を担当していた方が「JPLAY」側から契約を解除されたようです。
7月31日を持って「日本語公式ページ」は閉鎖されました。
当店にも以前より「日本語サポート」への苦情が複数寄せられており対応に苦慮しておりましたが、「JPLAY」本国側もついに許容出来なくなったようです。

「JPLAY FEMTO」というソフト自体に罪はございませんが、イメージダウンは計り知れません。
私自身、これからの方針を決めかねているところではございますが、日本語公式ページが閲覧できなくなった以上
一般ユーザー様の新規導入は難しくなりました。
ですが、音質という点では魅力がある点も事実です。

さすがに問題が大きくなりすぎて 「JPLAY」 憎さにによるイメージダウンが吉田苑まで波及する可能性もあり
現時点で「JPLAY FEMTO」をおすすめから外すことも考えましたが、
「日本語でのやり取りが出来ない。」という点さえ許容できれば、音質優先で考えると選択肢に残すべきでは、と考えております。

現在、日本語公式ページより「JPLAY」を購入したお客様のサポート方針を、本国へ問い合わせ中です。
その返答次第でこれからの方針を決定する予定です。


2019/08/02 追記

JPLAY 本国側と連絡が付き、これからの事を聞かせていただきました。

JPLAYとしては、日本のマーケットを重視している。
可能な限り早期に日本の正規代理店を選定する。
JPLAY.eu ウェブサイトの日本語版を設置する。
今までに「日本語公式サイト」より購入したお客様に対しては、JPLAY.eu にてサポートを継続します。
問い合わせ等は JPLAY.euのウェブサイトへお送りください。

以上の内容でした。
今までのお客様のサポートを継続していただける点。
日本からの撤退では無く、重要マーケットとの認識でこれからも日本マーケットを重視していただける点。

これらを考慮して、吉田苑としてはこれからも「JPLAY FEMTO」をおすすめして行こうと思います。


2019/07/28 Nmode X-PS3 定価 96,984円(税込)  東京試聴会のお礼
 
7/20日21日の2日間東京試聴会を行いました。
長時間の試聴会にもかかわらず、ほとんどの方が最後までお付き合いいただきありがとうございました。
6時間近いイベントにも関わらず、毎回途中退場者がほとんどいらっしゃらない事に感謝いたします。

今回はアナログ再生からCD再生、ネットワークプレーヤー、PCオーディオと、現時点で主に使用可能な全てのメディアを
使ったデモを行いましたので、各メディアの特徴も含めてお楽しみいただけたと思います。
今回は、試聴会の様子をイメージビデオ風に制作します(著作権の関係で音源は変更されます)
参加出来なかった方に、吉田苑の試聴会ってこんなイメージなんだとお分かりいただけるような動画を製作出来たら良いな
と考えております・・・が、動画って難しいのであまり期待しないでくださいね。

吉田苑の試聴会は、大きなオーディオフェアのように各社ごとに部屋が分かれている訳ではございません。
一つの部屋で、各社40分ずつデモをしていただきます。

今回は ZANDEN / SFORZATO / DIATONE / Fundamental / Nmode / 吉田苑 の順番で行いました。
間に接続替え件休憩時間を挟みますので、6時間ほどの長いイベントとなります。
長い、とお感じになられると思いますが、各社共に個性的なデモをしていただけるで退屈することは
なかったのではないでしょうか。

出張所形式でお一人お一人に合わせたセットを試聴していただくのも楽しいですが、今回のような試聴会形式で
皆で楽しむイベントも良いと思います。
私自身勉強になる楽しいイベントだったと思います。

まだ、決定ではありませんが同様のイベントを10月頃に大阪で開催できたら良いなと準備中です。
開催が決定いたしましたらホームページ上で告知をいたします。久しぶりの大阪試聴会ですので
期待してお待ちください。
前回と会場は違いますので、ちゃんとエアコンが効きます。ご安心ください。

 
Nmode さんの新製品 X-PS3 のご紹介です。ゲーム機みたいな名前で紛らわしいですね。
型番で検索しても、ゲーム関連ばかりが検索されてしまいますのでこの名前は損している気がします。
Nmodeさんの型番の付け方は PM プリメインアンプ / DP デジタルプロセッサ 等そのまんまなのですが
さすがに今回の PS パワーステーション でしょうか?はもう少し考慮の余地があったような気がします。

 
 
X-PM3等のハーフサイズシリーズ用アナログ電源です。
X-PM3やX-DU3、そして現在開発中のクロックは全てACアダプター動作です。
そのため、追加アナログ電源としてX-PS3を発売したそうです。

 
 
出力はアンプ用に1.2A が2系統、デジタル系用に0.8Aが2系統の4系統ございます。
コネクターは外形5.5mm/内径2.1mmの標準的なプラグ形式です。
内部を覗いて見ましたが、アンプ用出力基板は容量の大きなレギュレータに小容量のコンデンサを多数パラレル接続した
ハイスピード電源が組んであり、デジタル用出力基板は後段にフィルターを組み込んだローノイズ型となっておりました。
そのためアンプ用と、デジタル用では音が違います。
基本的には表示通りに接続して問題ありませんが、デジタル用にアンプを接続しても全く問題ありませんので
両方に接続してお好みで使い分けて良いと思います。
ストレートに出てくるアンプ用と、S/Nの良いデジタル用という感じでしょうか。

X-PM3 へ X-PS3 を接続して試聴してみました。
ACアダプター駆動と比較すると雑味が取れ、エネルギー密度が向上します。
低域方向の厚みが増え力感が上がる点と、角が取れて滑らかになるのが分かります。
クオリティが1ランクアップするのは間違いございませんが、必ずしもクオリティアップしたからお好みの方向へ行くわけでない点が
オーディオの難しいところです。
クラシックやヴォーカル物をメインでお聞きになる方は迷わず導入して良いと思いますが、ロックを聞く場合雑味が取れる部分で
評価が分かれる思います。
確かにきれいになりますが、良い意味での荒っぽさがなくなり上品になる部分があります。
ギターの歪みが最高! というような方は荒っぽいACアダプタの方がお好みに合うかも知れません。
こればかりは実際に試聴してみないと結論が出せませんので、ぜひご自宅で試聴してみてください。
貸出機をご用意いたしましたので、お気軽にご依頼ください。

Nmode専用ではありませんので、高品質な15V アナログ電源として使用可能です。
お使いの機材に合わせたDCケーブルの製作も承っております。

 
 
使用イメージはこんな感じですね。
全て組み合わせると、電源、アンプ、DAコンバータ、クロック、という4段重ねの贅沢なシステムが完成するはずです。
ハーフサイズシステムとしてはかなりの高音質システムが完成すると思いますので楽しみです。

X-PM3でACアダプター動作とX-PS3動作の音源を作成しましたので試聴してみてください。

X-PM3 Jazz.wav へのリンク

X-PM3+X-PS3 Jazz.wav へのリンク

X-PM3 FAKiE.wav へのリンク

X-PM3+X-PS3 FAKiE.wav へのリンク

X-PS3販売ページへ
 
2019/07/14 Nmode X-PM7mk2 定価 324,000円(税込) 販売価格はお問い合わせください。メールへ
 
Nmodeさんの新製品 X-PM7mk2 をじっくりと試聴させてもらいました。
今まで、Nmodeさんのアンプは新製品ほど完成度を上げてきており、特に10周年記念モデルの完成度の高さには驚きましたので
今回はマイナーチェンジレベルの変化だと予想しておりました。

ところが、予想を見事に裏切り今までで一番大きなクオリティアップを果たしてきました。

 
 
見た目はボリュームの左側に表示部が付いただけであまり変化はありません。
この表示は音量表示ではなく、動作周波数が表示されます。
標準では24.5MHz動作で、外部からスーパークロックを入力すると 5.6MHz~24.5MHzまで6種類の周波数で動作します。

驚いた点その一
1bitアンプはその特性上S/N比が悪いのは当たり前と考えておりました。
今までのモデルは例外なく、ツィーターから「シャー」という音が出ており、高音質の代償とあきらめていたのですが
今回のアンプはほぼ無音です。
Sharp時代から 20年かけてついに 「シャー」 音から決別することが出来ました。
何よりもこの点は特筆すべき大きな進化です。

驚いた点その二
Nmodeの歴代1bitアンプ中、最大出力の獲得。
最初期のX-PM2は 10W でした。そこからモデルチェンジを重ねついに 32W(4Ω)の出力を獲得しました。
また、電流供給能力も大きく向上しある程度難しいスピーカーまで鳴らすことが出来るようになりました。
今までに試した中では DYNAUDIO Consequence がかなりのレベルまで鳴らせたことと、同じく SP25 がほぼ完全に
鳴らせた点は特筆すべき点です。

良かった点
リモコンに対応しました。
「リモコンさえ付いていれば購入するのに・・・。」
というお客様の声を伝え続けて10年・・・ようやくリモコンを付けてくれました。
やはり、座ったまま音量調整が出来るのは素晴らしいです。

音質ですが、Nmodeさんの新型アンプが発売になるたびに 「凄いですよ」 と言い続けたため、信憑性が落ちてしまいそうで
表現が難しいですが、今までのモデルと比較してもかなり良くなっております。

Nmodeアンプの基本的な方向性である、位相特性良好、ハイスピード、をストレートに改善しつつ
S/N比の向上による、微少音の再現性向上、パワー増加によるエネルギー密度の向上、その結果としての
リアリティ向上は素直に驚くしかありません。

機能的には、今までは上位モデルだけの機能であった、パワーアンプモードを搭載し
外部スーパークロック入力により、動作周波数を変更させる事も可能と、遊び心も忘れていません。

「音は良いけどこのシャー音がね。」
大丈夫です!ほぼ無音になりました。

「音は良いけどパワーが足りないよね。」
大丈夫です!電流供給量の増加と純粋なパワーアップで普通に使用する分でパワー不足を感じることはないと思います。

「音は良いけどリモコンが使えないのがね。」
大丈夫です!10年越しの悲願達成でリモコン対応となりました。

歴代 Nmode 1bitアンプで不満だった、全ての点を一気に改善してきた夢のようなアンプです。
その上、音質も大幅に向上しております。
また大袈裟なことを言っているとお感じになると思いますが、欺されたと思ってぜひご試聴にいらしてください。

今週末の東京試聴会でもご試聴可能です。
まだ席には余裕がございますので、ぜひお越しください。


2019/06/30 東京試聴会開催のお知らせです。 

2019年 7月20日(土) 7月21日(日) の2日間、東京で試聴会を行います。
去年と同じ会場で
東京都江東区新大橋1-8-11 大樹生命新大橋ビル 3F にて行います。
場所は同じですが、ビル名が変更になっておりますのでご注意下さい。

参加メーカーは以下になります。

DIATONE
Fundamental
Nmode
SFORZATO
ZANDEN

予約制となっております。
トップページにて告知を行いますので、ご予約をお願いします。

吉田苑が普段おすすめしている機材を一度に試聴出来るチャンスですので
ぜひご来場ください。
 
 
2019/06/08 日本テレガートナー M12 Switch IE GOLD キャンペーン延長のお知らせです。 
 
5月1日(水)より値上げした 日本テレガードナー M12 Switch IE GOLD ですが
5月は旧価格で購入出来るキャンペーンをおこなっており、たくさんの方にご利用いただきました。
その旧価格キャンペーンが驚く程好評だったため、何と1ヶ月延長となりました。
6月30日(日) 17時 までのご注文分に限り、旧価格にてご購入可能です。

値上げをご存じなかった方や、5月中に購入に至れなかった方は最後のチャンスです。
導入して後悔しない機材だと思いますので、データ再生をメインでお考えの方はぜひ導入をご検討ください。
 
 
2019/06/03 DYNAUDIO Special Forty-ref 438,000円(税込) 販売価格はお問い合わせください。メールへ
 
DYNAUDIOの40周年記念モデル Special Forty を改造しました。


オーディオにはその時代の流行の音があり、時代と共に変化してきました。
各オーディオメーカーはその流行に大なり小なり影響され、その時代に沿った製品を開発しています。

DYNAUDIO も同様で、基本的にはDYNAUDIOの音を継承しつつ、時代の音を少しずつ取り入れて
変化してきました。


 
 
その変換する節目に発売されるのが、この Special モデル のように感じます。
25周年モデルの SP25 はそれまでのDYNAUDIOの音を継承する最後のモデルでした。
次の30周年モデル Sapphire はそれ以降のモデルの原型のような音を持ちます。
そして、今回の40周年モデルである Forty はそれ以前のモデルとはまた違う音作りとなって登場しました。
新しいDYNAUDIO 路線は、明るくおおらかで安心して音楽に浸れます。

 
 
ユニットは記念モデル用に新たに設計された良質な物が搭載されています。
バックパネルも、通常モデルはプラスチック製で共通した弱点だったのですが
Forty は贅沢に金属製のパネルを使用しています。

このようにパーツ類はスペシャルの名に恥じない、良質な物が奢ってありますので
手を加える事により、さらに良いスピーカーに生まれ変わることが出来ました。

FOCUSシリーズの上位モデルとしての質感と情報量を持ち、程よく締まった低域と
最上位シリーズに迫る魅力的なツィーターからの抜けの良い高域が魅力です。



2019/05/17 Paradigm PERSONA 3F 定価 1,944,000円(ペア/税込) PERSONA B 定価 1,620,000円(ペア/税込) 
 販売価格はお問い合わせください。メールへ
カナダのスピーカーメーカー Paradigm(パラダイム)の製品が輸入開始されました。
まずは、上位モデルからということでしょうか。
現在は、最上位の PERSONA シリーズのみが輸入されています。

日本には初上陸ですが、1982年創業のカナダを代表するスピーカーメーカーの一つです。

意欲的な設計で、大変興味深かったため早速試聴してみました。

 

トールボーイタイプの PERSONA 3F です。

 
設計から製造までを完全にカナダの社内工場で行う、本当の意味のスピーカーメーカーで
大変高価なモデルですが、ユニットやキャビネットの設計を丁寧に行いその金額に見合うだけの価値がある
見事に作り込まれたモデルだと感じました。

カラーバリエーションも豊富でレギュラーモデル 5色 にカスタム設定で 18色 から選択可能です。
ユニット前面の音響レンズとフロントバッフルの色も指定可能で、様々な組合せからお好みの一台を選択可能です。
車のホームページでお馴染みの様々な色指定が可能なシステムでお気に入りの組合せを見つけてください。

PERSONA 色指定デモ

 
 
3ウェイ 4スピーカーのバスレフ型で、底にバスレフポートが開いています。

フロントバッフル(画像のグレー部)は金属製で、重要なフロントバッフルの強度は十分です。

特筆すべき特徴は、ユニットです。
ツィーターとミッドレンジの振動板はベリリウム製です。
物性面で見ると、軽量で硬いベリリウムは振動板として理想的な素材なのですが
加工が難しくコストが高く付くため量産に不向きで、スピーカーユニットとしての採用例はあまり多くありません。
その加工の難しいベリリウムでミッドレンジ用の直径 178mmという大口径ユニットを搭載したのが
最大の特徴です。

ベリリウムのもう一つの特徴として、音速が速いという事があります。
音速の早いユニットと言えば、現在の吉田苑リファレンススピーカーである DIATONE DS-4NB70
が採用している NCV-R 振動板 も音速の速さが売りです。
そのNCV-R 振動板の音速(伝搬速度) 6300m/秒 に対して、今回のベリリウム振動板の音速は
12900m/秒 とさらに高速です。
既存の高速伝搬速度素材スピーカーの弱点は、それ以外の素材を使用したウーハーユニットとの
速度差から来る違和感です。
DIATONE DS-4NB70 の凄さは、2ウェイモデルの両ユニットを高速な同一素材で揃えたことで
その速度差を無くしている事だと考えております。

今回の PERSONA 3F は3ウェイ中ミッドレンジまでがベリリウム振動板採用で、ウーハーはアルミ製です。
ですので、素材の違いによる違和感があると予想しておりましたが、実際に音を出してみると見事に統一され
違和感をほとんど感じません。
ウーハーに耳を近付けると、かなり低い帯域で使用しており、重要な帯域はほとんどがベリリウム振動板である
ミッドレンジ以上から出ています。
構成としては3ウェイですが、2ウェイ+スーパーウーハーのようなイメージで素材の違いをほとんど感じさせません。

音質は、華やかな中高域に最近ではめずらしい重みのある軽い低音が特徴で、低音の出方に関しては
昔のDYANUDIOを思い出します。
重みのある、軽い低音という変な表現になってしまいましたので、もう少し詳しく説明します。
低域の量感はトールボーイ型としては、かなり控えめです。
低域を肥大させたり、滲ませたりは一切行わずに、あるがままに低音を出してきます。
こう書くと、エネルギーの伴わない軽い低音のように感じますが、量は出ていませんがエネルギーは出ています。
音に重みはあるのです。
エネルギーを伴った、力のある低音が軽く出てくる感じです。
量では無く、質を追求した低音と言っても良いと思います。

この極上の低域をベースに、ベリリウム振動板から放たれる華やかでキレのある中高域が乗ってきます。

久しぶりに、手放しで褒めることが出来る高級スピーカーの誕生です。

DIATONE DS-4NB70 はモニター調で、気難しい測定器的な面がありますが
Paradigm PERSONA 3F はオーディオ用スピーカーとして、高い完成度を誇ります。
セッティングにあまり神経質では無く、置くだけである程度の性能を引き出すことも出来
長時間鳴らしていてもやかましくありません。

 

ブックシェルフタイプの PERSONA B です。

 
PERSONA シリーズ唯一の2ウェイモデルです。
何とも微妙な価格設定で 1,620,000円(税込)と トールボーイタイプの PERSONA 3F と 30万円ほどの価格差しかありません。
スタンドに20万円かけると、その差は10万円まで縮んでしまいます・・・

では、このモデルに存在意義が無いのかと言われると、そんな事はございません。
このモデルのメリットは同一素材振動板で完結していることです。
音速(伝搬速度) 12900m/秒 という高速振動板のみで構成されたこのスピーカーは、異種素材が介在しないため
2つのユニットの統一感が高く、理想のスピーカーと言われるフルレンジのようなワイドレンジスピーカーを体現しています。

 
 
凝った形状をしており、横から底部を見ると金属ベースに対して斜めにキャビネットが設計されているのが分かります。

音質は、小さいのに トールボーイタイプの 3F よりさらに重い低音を持ちます。
下方向のレンジはそれほど欲張っていませんが、その分しっかりとエネルギーが込められた重い低域が軽く出てきます。

小さいことによる最大のメリットである、定位の良さもあり 3F と悩ましい選択となりそうです。

これだけ高価なモデルとなると両方共展示するのは厳しいので、どちらにするか悩みましたが
トールボーイタイプの 3F を常設展示として導入することにしました。

モニター調のDIATONE DS-4NB70 とはひと味違う、オーディオ用スピーカーとしてワクワクする聞いていて
楽しいスピーカーです。
トールボーイタイプの展示機がございますので、ぜひ試聴にお越しください。


2019/05/10 JBL L100 Classic 定価 492,480円(ペア/税込) 販売ページへ
 
今回は久しぶりにJBLスピーカーのご紹介です。
基本的にJBLの音は吉田苑の目指す方向と違うため、今までほとんど紹介することがありませんでした。
今回ご紹介する L100 Classic というモデルも、吉田苑が普段おすすめしているモデル達とはかなり違う音を
出すモデルですが、古き良き時代のJBLサウンドを継承した正統派JBLサウンドを出す事が出来る
稀少なモデルのため、懐かしさも有り今回のご紹介となりました。

 
 
30cmウーハーをベースとしたかなり大型のスピーカーです。

 
 
スピーカーが大きいため、アンプ類が小さく感じます。

 
普段の吉田苑の音とは違いますが、私自身は自宅でJBLスピーカーを5年ほど愛用していた時期もあり
よく出来たJBLスピーカーは大好きです。
問題はよく出来たモデルが滅多に出ないことで、今回は久しぶりのヒット作だと思います。

型番にClassicと入っているだけあり、L100 Classic は往年のJBLを想起させる音色を持ちます。
やや低域は膨らませすぎのようにも感じますが、紙コーンならではの乾いた軽い中低域に、欲張らない高域と
4344以前のJBLを感じさせるサウンドです。

 
 
スポンジのサランネットは3色から選べるのも楽しいです。
このブルーの他に黒とオレンジがあります。

見た目以上に音抜けの良いサランネットで、これを付けても極端に音を吸われる事もありません。
もちろん高域がやや減りますが、アッテネーターで補正可能です。

ふと思いましたが、比較的若い世代のオーディオファンの方はアッテネータをご存じないかも知れませんね。

 

最近はほとんど見かけなくなりましたが、昔のスピーカーには上記画像の様なアッテネーターが付いている事が多かったです。

このツマミの効果は、中域や高域のレベル(量)を調整するのに使います。
たとえば、サランネットを付けることによって高域のレベルが下がる場合、このツマミの HF LEVEL を上げる事で
高域の量が増えバランスを調整する事が可能です。

特に中域の量が調整できる効果は大きく、部屋に合わせたチューニングが可能です。

私が新型のモデルを試聴する場合、ほとんどの場合数分で終了します。
ですが、このスピーカーは昨日の朝一番から鳴らし始め、今も継続して鳴り続けています。

位相特性が良好で、スピードもそこそこ速く、平らなバッフルを持つ大型スピーカーの割には空間もきれいに表現出来ますので
いやな音が出ません。
細かなことを気にせず、鳴らしていて邪魔にならない長時間聞くことが出来る、おおらかでバランスの取れた
良いスピーカーだと思います。

使いこなしの注意点としては、ユニット配置が左右対称とならないモデルのため、内振り設置すると
左右でバランスが揃わずに違和感が出ます。
正面を向けて設置してください。

4344mk2以降のJBLスピーカーに納得できない生粋のJBLファンの方はぜひこのモデルを聞いてみてください。
あの懐かしい音が蘇ると思います。

 
 
2019/05/09 VICTOR EXOFIELD 体験試聴会 
 
6月1日(土) 6月2日(日) の2日間、吉田苑店頭にて VICTOR さんの開発した頭外定位音場処理技術
EXOFIELD
を採用した製品
WiZMUSIC ヘッドホンパッケージ」の体験試聴会を行います。
詳しくはこの日誌の 2月25日 の記事をご覧ください。

 
 
お一人ずつ測定して体験試聴していただきますので、予約制となります。
お一人1時間程かかりますので、6月1日(土) 11時~17時 6月2日(日) 11時~14時 でご希望の時間をご連絡ください。
空きがあれば、当日のお申し込みでも大丈夫です。

EXOFIELD 体験視聴会お申し込み

申し訳ございません。なぜかメールが文字化けしますのでローマ字で記載しております。
お名前と、ご希望日時を記載してお申し込みください。
折り返しご連絡差し上げます。
お電話での申し込みも可能です。

ヘッドフォンとは思えない、新しい世界を体験してみてください。

 
 
 
2019/04/27 DYNAUDIO Evoke 50 定価 702,000円(税込)

皆様、ゴールデンウィークは楽しまれておりますでしょうか。
吉田苑は定休日の 4月30日(火) のみお休みをいただき、残りは通常営業を行っております。
10連休でお忙しいとは思いますが、ぜひ吉田苑にも遊びに来てください。

ゴールデンウィーク特別展示という訳ではございませんが、期間中DYNAUDIOの新製品 Evoke 50 が試聴可能です。
このモデルはEvokeシリーズの一番大きなモデルで、DYNAUDIO得意の3ウェイ構成となっております。
Evoke 10 や 30 の小さなモデルは連休後半に届く予定ですので、届きましたらここでご報告させていただきます。

 


今回のEvokeで採用された新型ツィーターです。
基本的に今までのDYNAUDIOツィーターは、大きな設計変更されること無く30年以上ほぼ同じ構成でした。
それがついに大幅な設計変更が行われ、新しく生まれ変わりました。
30年以上変更されないほど完成度の高いツィーターでしたから、個人的にこの新型ツィーターには期待とそれ以上の不安がありました。
新しい物が必ず良い 。
とは決して言えないのがオーディオの難しいところで、新型になり改悪されているモデルも普通にありますので
この新型ツィーターも実際に試聴するまでは安心できませんでした。

初めて音を出したときの第一印象は 「良かった。」 という安堵でした。
実は、あまり期待していなかったのです。
正直、もっと酷い音が出ると予想していたため、良い意味で予想が外れて安心したというのが本音です。

EXCITE シリーズの後継機としてのクオリティは出せているようです。
全体的な雰囲気は SPESIAL 40 の流れを汲む、少し余裕を持たせた低域と張りのある中域、そして穏やかな高域と
きちんと、メーカーとしての方向を統一してきた点が好印象です。
これからのDYANUDIOはこの方向性で行くようです。

大型スピーカーのため、低域の量感はたっぷりでフルオーケストラの再生に向いています。

小型の Evoke 10 が届きましたら、この下でご紹介させていただきます。

 
 
 
2019/04/12 祝!ブラックホール撮影成功とイベントのご案内です。 
 
突然ですが、私は宇宙も大好きです。
はやぶさ2の活躍に日々心を踊らせていたところへ、突然大ニュースが飛び込んできました。
ついに、あのブラックホールの撮影に成功したというのです!

 
 
初めてこのニュースに接したのは、自宅にいる時でした。
興奮して家族に
「凄いね!ついに画像が撮れたよ!!」
と、報告したのですがピンと来ないようで
「ふ~ん、すごいのそれ?」
と聞き返される始末です。
ひょっとしたら、この偉業は興味の無い人には上手く伝わっていないのではないかと思いますので
どう凄いのか軽く説明させていただきます。

通常、星の画像はただの点です。
星はあきれるほど遠くにあるので、通常の方法では解像度が足りずにただの点になってしまいます。
そのため、今回は世界中にある8カ所の電波望遠鏡を結合して擬似的に地球サイズの望遠鏡として機能させたのです。
そして撮影されたのが上の画像です。
ただのぼやけた画像にしか見えないかも知れませんが、この天体は地球から5500万光年もの彼方にあります。
光の速度で地球から5500万年かかる距離にある太陽系ほどのサイズの物をこれだけの高解像度で撮影出来たのです。
スケールが大きすぎてピンとこないと思いますので身近な物で例えると、月面に置かれた野球のボールを地上から撮影したと言えば
その凄さがお分かりいただけると思います。

ちなみにこのブラックホールの質量は太陽の65億倍だそうです。
キログラムで表記すると
約 12922000000000000000000000000000000000000 ㎏
凄すぎて頭がクラクラしますね。

科学技術の発展はこれだけの事が出来るようになったと感動しました。
まさにハイテク最先端の成果です。

これだけの偉業を見せられたのですから吉田苑も頑張ります。
ローテク最先端たるメイドインジャパン真空管を使用したアンプ
TAKATSUKI TA-S01 の試聴会を行います。

 

ブラックホールのような淡いオレンジの光に心を吸い込まれそうです。
どちらもロマンの塊ですね。

 
特にイベントとして何かを行うわけではございません。
4月13日(土)~4月21日(日)までの期間中は常設展示しておりますので、お気軽に遊びに来てください。

普段の吉田苑の音とは違う、暖かく滑らかな、これぞ真空管というイメージ通りの音が出ますので
たまにはこういうのも楽しいですね。
http://www.yoshidaen.jp/shopdetail/000000004092
2019/04/11 DALI OBERON シリーズ 改造機 OBERON3-ref 79,800円(税込) OBERON 5-ref 114,800円(税込)
 
OBERON3-ref ご購入はこちらへ

OBERON5-ref ご購入はこちらへ

大変お待たせして申し訳ございません。
作りますと言ってから随分とお待たせしてしまいました。
DALI Zensor シリーズの後継機である、OBERON シリーズ改造機を発売いたします。

前作の Zensor シリーズ改造機である Zensor-refシリーズは、低価格の入門クラスでありながら
ピュアオーディオ用スピーカーとして必要な能力を持った、ハイコストパフォーマンスモデルでした。

DALIというメーカーは、ユニットまで自社製造している本当の意味でのスピーカーメーカーです。
実は、このようにユニットまで自社で製造出来るメーカーは少なく、ほとんどのスピーカーメーカーのユニットは外注です。
つまり、他社で製造されているユニットを買ってきて箱やネットワークを自社で製造しているのです。

もちろん、自社で全て製造すれば必ず良い物が出来るわけではありませんが、絶対に無視出来ない部分があります。
それはユニットの調達コストです。
自社生産であれば、設計開発費や設備費はかかりますが大量生産に伴いそのコストは大幅に低減可能です。
他社からの供給となると当然コストは跳ね上がり、結果として高級品しか製造出来なくなります。

このような理由で、DALI製のスピーカーはユニットを他社から購入するメーカーと比較して
コストパフォーマンスに優れたお買い得モデルが多いです。

特に入門クラスの製品は、その価格が信じられないほどの物量投入型でお得感が大変高いです。

そのDALIさんの新製品ですから、期待しておりましたが先にお知らせしたとおり(2018/09/29 の日誌ご参照ください)
素晴らしい出来でした。

少しお待たせしてしまいましたが、ようやく納得できる改造モデルが開発できましたのでご紹介です。
今回は特に改善効果の高かった、OBERON 3 と OBERON 5 を改造いたします。
OBERON 1 と OBERON 7 も出来なくはありませんので、どうしてもという場合はご相談ください。

 
 
今回はどちらモデルも良く出来ておりますが、一番のお勧めはトールボーイタイプである OBERON5 です。
帯域バランスが素直で、ナチュラルな音色をしており、入門クラスにありがちなドンシャリサウンドとは一線を画す
良い意味で普通の音がするスピーカーです。
通常この価格帯のトールボーイスピーカーは、キャビネットの強度不足から来る箱鳴りが酷く
音が滲み解像度が甘くなる場合が多いのですが、OBERON5は未改造の状態ですらブーミーさをあまり感じませんでした。

OBERON 3 も良く出来ておりますが、ブックシェルフタイプの場合スタンドの問題がどうしても付いてきます。
音質を考えれば、質の高いスタンドが必要ですが、スピーカー本体と同価格程度のスタンドを購入するのは抵抗があります。
そういう意味で、トールボーイスピーカーはスタンド不要という魅力的な形をしています。
問題はそのサイズから来る不要共振の多さで、それさえクリア出来ればスピーカーの理想の形なのかも知れません。
今回は、その共振から来る付帯音をどれだけ減らせるかを主眼にチューニングを行いました。

今回はユニットにも大幅に改良が施され、ユニット性能その物も向上しています。

 

左は新型 OBERON のウーハーユニット
右は旧モデル Zensor のウーハーユニットです。
旧型のZensorユニットには磁石が2段で付いていて一見凄そうですが
下の磁石はキャンセリング用でブラウン管テレビ対策の物ですから、ユニット駆動には全く関与していません。
実際には上段の磁石しか使用しませんので、OBERONの磁石はかなり大型化されています。

 

OBERONの磁石直径は 83.5mm

 

Zensor の磁石直径は 76mm

 

OBERONの磁石厚みは20.5mm

 

Zensor の磁石厚みは 15mm

ですので、約35パーセントも磁石が大きくなっています。
次はツィーターユニットです。

 


左がOBERON 振動板直径 29mmと上位モデルと同等のサイズになりました。
右がZensor 振動板直径 25mm とやや小ぶりです。

 
 

磁石の差も大きいです。

 

OBERON 直径 71mm

 

Zensor 直径 69mm

 

OBERON 厚み 17mm

 

Zensor1 厚み 15mm

 
こちらは20パーセントほど磁石サイズが大きくなっています。
ツィーターに関しては磁力も大きいですが、それ以上に振動板サイズが大きくなったのが大きいと思います。

このように、ユニットは完全にワンランク上の物が装着されています。

これらのユニット群は一度全て取り外し、ユニットフレームの鳴き止めを行います。

ネットワークの回路構成や、使用パーツ類に大きな変更は見当たりませんでした。

 
 

左が改造後、右が改造前です。

音質へ与える影響が大きな部分のパーツを交換し、独自のチューニングを行っております。
ベースのプラスチックカバーも制震します。

 

キャビネット内部の補強材(木の部分です)が盛大に共振していましたので、ここも制震します。

他にも各部の調整を行い、付帯音の大きな減少が出来たと思います。


OBERON 5-ref は今回一番のお勧めです。
2ウェイスピーカーとしては中域の密度が高く、中域が前へ出てきます。
明るく、明快な音色で軽やかにリズムを刻みます。

OBERON 3-ref も良く出来たと思います。
こちらも音色が明るく、高い解像度が魅力です。
最初の1本、もしくはサブシステム用としてお勧めできる完成度の高いスピーカーです。

 
2019/04/07 fidata Music App フリーソフト 
 
fidata ブランドを展開している IO DATA さんの OpenHome / DLAN 対応コントロールアプリ が Android にも対応しました。

当店でおすすめしている、SFORZATOさんのネットワークプレーヤー用コントロールアプリとして Kazoo を
再生ソフト JPLAY FEMTO の操作用として BubbleUPnP をそれぞれおすすめしておりました。
これらをお使いの方はこの新しいアプリをぜひ試してみてください。

kazooで頻発するサーバー(NAS)が消える不具合から逃れられるだけでも乗り換える価値があります。

fidataさんのアプリは安定性が高く、操作レスポンスも高速です。
さらに、素晴らしいことに設定画面が日本語です!
さらにさらに、Kazoo と BubbleUPnP より高音質です。
これに関してはリモコンを替えたら音が良くなりましたと言っているような物なので、信じていただけないかも知れませんが
皆様ぜひ試して見てください。かなりの音質改善効果がございます。
フリーソフトですから気軽に試していただけると思います。

安定動作してレスポンスが良くその上音も良くなるという夢のようなアプリです。

ネットワークプレーヤーをお使いの方や、JPLAY FEMTO をお使いの方には朗報だと思います。

https://www.iodata.jp/fidata/product/app/index.htm



 
 
2019/03/28 日本テレガートナー M12 Switch GLOD 値上げのご報告です。 
 
データ再生の肝である 日本テレガートナー M12 Switch GLOD が値上げします。
2019年 4月1日(月)より 32,400円(税込)値上げして定価 378,000円(税込)となります。
正確にお伝えすると、値上げでは無く M12 Switch IE GLOD へのモデルチェンジなのですが、音質に影響する部分の変更は行われず
ケーブルコネクターが変更になるだけです。
今までのコネクターは上からパチンと押し込むだけの固定方法であるため、その固定部分が外れてしまうことが
良くありました。
その部分をねじこみ式にすることで、固定を確実にする事が今回のモデルチェンジ内容となります。
機構的に安心して使えるようになるので改良ではありますが、音質には影響ございません。

 

こちらが旧モデル



こちらが新型となります。
根元の形状が変わっていますが、線材に変更はございません。

 
この変更で32,400円(税込)の値上げは少し高い様に感じます。
5月末日までは、旧価格で新型をご購入可能なキャンペーンを行います。
値上げ前の価格で購入できる最後のチャンスですので、ご検討中の方はお早めにご注文ください。

2019/03/15 シュテルンクランク(Sternklang) エフェメラ(Ephemera) スピーカーケーブル 定価 4,752円(税込)/ 10cm/ペア 
 
吉田苑オリジナルケーブル製作の歴史は古く、hinaブランドとして製造を始めたのは2005年くらいからだったと思います。
そして、そのための基準(目標)としたのが、シュテルンクランクさんのスピーカーケーブル「エフェメラ」でした。
軽快でハイスピード、位相特性も良好という吉田苑の目指す方向の一つの完成形として、エフェメラを越えることが目標でした。

そして、その目標にようやく到達できたのが去年のことです。
何と、目標到達まで13年もかかりました。手強い、本当に手強いケーブルでした。
そのエフェメラを越えることが出来たケーブルはきちんとご紹介しておりませんでしたが hina 雷光 というモデルです。
見た目がチープで、その販売価格(2m/ペア 40,000円(税込))が信じられない外観をしておりますが、音質は歴代吉田苑スピーカーケーブル中
最高峰です。

エフェメラ唯一の弱点である、エネルギー再現性がやや弱い点を凌駕し、その他の部分はほぼエフェメラと同等まで追い込めたと思います。
13年掛かりの悲願を達成し大喜びしたのも束の間で、シュテルンクランクさんがさらに上のケーブルを発売してきました・・・・

ご注文はこちらまで。

 

端末が金メッキ仕上げとなった点が外観上の違いです。

 

上が新生 エフェメラ
下が旧エフェメラです。

 
旧エフェメラは導体に塗布してある絶縁材は漆でした。
漆で絶縁した箔導体をナイロン製のオーガンジーで包んだ構造となっております。

新エフェメラは見た目はそっくりですが、さらに改良が施されております。
まず、絶縁材の漆がオーガニック素材へ変更となっております。具体的な素材名は秘密だそうです・・・
そのオーガニック素材の濃度で音質が大きく変化するため、40種類の濃度違いケーブルを製作し比較試聴して最適の濃度を決めたそうです。
私もケーブル製作しますので良く分かりますが、最も大変な作業は完成したケーブルの試聴です。
5種類から最適の1本を選択するだけでも、喧嘩になりそうな程追い詰められた精神状態になりますから、40種類から最適解を見つける作業は
想像を絶する苦行だったと思います。
本当におつかれさまでした。

さらにオーガンジーにも工夫が凝らされております。
旧モデルは漆の絶縁材をナイロンオーガンジーで包んでいるため、振動により静電気が発生します。
この静電気は音質に与える影響が大きく、そのため各社から様々なアイデアの静電気除去装置が発売されております。

静電気は異種素材を摩擦させると多く発生します。
同一素材であれば、多少発生しますが異種素材同士の時ほど多くはありません。
そこに着目し、オーガンジー素材に絶縁材と同種のコーティングを施したそうです。
結果として、静電気の発生量が旧モデルと比較して格段に減ったそうです。
そして、その効果は音質に見事に反映されており、旧モデルと比較すると微少な滲みや揺らぎが減っていることが一聴して分かります。

そして肝心の導体ですが、幅が新モデルは1.5mmほど広くなっており、この効果でエネルギー再現性の低さという弱点も克服されており
弱点の無い究極のスピーカーケーブルとして生まれ変わりました。

ひらひらの薄い銅箔ですので、相変わらず動物や掃除機の攻撃にもろい点は変わりませんが
スピード、エネルギー再現性、位相特性、情報量、と全ての点で隙の無い新たな吉田苑の目標の誕生です。

2m/ペアで定価 95,040円(税込)という高価なケーブルですが、究極をご希望の方にはおすすめできる一つの到達点だと思います。

デモ機をご用意しましたので、ぜひご自宅で試聴してみてください。
ストレス無く空間に放出される音に驚かれる事と思います。

デモ機はメールかお電話でご依頼ください。
hina 雷光 との同時貸出も可能です。
価格差を考えれば、雷光も良く出来ていると思います。

 
 
2019/03/11 Stereo Sound Hi-Res Reference Check Disc 14,800円(税込) 
 
昨日は店頭にてStereo SoundさんのDSDソフト(ハイレゾ)試聴会を行いました。
吉田苑としても初めての企画で、私自身楽しませていただきました。

同一音源のCD音源とDSD11.2Mhz音源の比較試聴等、普段中々体験出来ない事を色々な音源で体験出来たことは
PCMとDSDの違いを認識する上でも貴重な体験でした。

その中で、特に興味を引かれたのが ハイレゾリファレンスチェックディスク です。



 
 
このディスクには、同一音源をフォーマット別に収録してあります。
1曲目を例にすると

PCM 44.1kHz/16bit
PCM 192kHz/24bit
PCM 384kHz/32bit
DSD 5.6MHz/1bit
DSD 11.2MHz/1bit

これだけのフォーマットが入っています。

これだけ豊富なフォーマットで入っている事も凄いですが、ここまでは今まででも似たものが存在しました。
このディスクが凄いのは、これらのデータが1つのマスターテープから製作されたのでは無く、個別に録音機材を用意して
5台の録音機材で同時録音された事です。

つまり、各フォーマットに対応した5台の録音機材を準備し、同一テイクの演奏を5台同時に録音しているのです。
5フォーマットの同時録音は世界初だそうです。
詳しくは以下リンク先に動画がございますのでご覧ください。
録音機材の山が壮観です。

https://www.stereosound-store.jp/fs/ssstore/2601

 
 
他にも、同一サンプリングでビット数別のデータまで入っており、ビット数違いの音質変化が確認出来ます。
大変興味深い試聴が可能なディスクに仕上がっており、ここまでマニアックな試聴ディスクを製作した
ステレオサウンドさんには心より敬意を表します。

良い機会ですので、ソフト販売コーナーを充実させステレオサウンドさんのオリジナルソフトを多数並べました。

 
 
 
もちろん今回ご紹介したチェックディスクや11.2MHzソフトもございます。
チェックディスクと11.2Mhzソフトは店頭にて試聴も可能ですので、お気軽にご来店ください。

2019/02/25 Victor EXOFIELD 頭外定位音場処理技術
 
Victor さんの開発した「頭外定位音場処理技術」EXOFIELD(エクソフィールド)を店頭で体験させていただきました。

「頭外定位音場処理技術」とは簡単に言うと、ヘッドフォンでスピーカーと同じように前方に音像を定位させる技術です。
今までにも同様の技術は多数開発されましたが、今回のVictorさんの革新的な部分は、個人の音響特性を測定して
その人専用にカスタマイズされた信号処理を行う点です。

詳しい内容は EXOFIELD専用ページをご覧ください。

http://www.victor.jp/technology/exofield/

 

専用マイクを使って測定中です。
耳に入っている棒の先端にマイクにが付いていて、耳内部の音響特性を測定します。
まず、スピーカーからの音を測定します。

ウォークマンを聴くサル に似ていますね・・・
皆様覚えていますか?

 

次に、ヘッドフォンを装着して(測定マイクは付けたままです)測定します。

測定に掛かる時間は 3分ほどです。

このように、マイクで自分の耳内部の音響測定を行い、個人に最適化したデータを作り出します。

 
ヘッドフォン再生とスピーカーを使用しての再生の最も大きな違いは定位になります。
ヘッドフォンは脳内定位となり、頭の中で音楽が定位します。
スピーカーはスピーカーの方向である前方に定位します。

今回のVictorさんの技術はヘッドフォンで有ながら、スピーカーと同じような前方定位を実現させる技術です。

流れとしては以下のようになります。

専用マイクを耳内部(入口付近)に設置します。
スピーカからの音を測定します。
ヘッドフォンを装着し測定します。

測定が終わるとマイクを外して、まずスピーカーで試聴します。
次にヘッドフォンを装着して、EXOFIELD オフ で試聴します。
ヘッドフォンでお馴染みの脳内定位で再生されます。
次に再生しつつ、EXOFIELD をオンにします。
突然音像が前に移動して、先ほどスピーカーで試聴したときと同じイメージで再生が始まりました。

今までに開発された同様の技術は、不特定多数の人々を想定した標準的な設定となっているため
どうしても違和感を感じ、気持ち悪くなってしまいましたが、これは違います。
最初に聞いたスピーカーから出ているイメージにかなり近く、違和感がほぼありません。

現時点では専用ヘッドフォンが必須です。
これは、ヘッドフォンの特性まで含めて信号処理が行われるためで、そのヘッドフォンで再生したときのみ
正確な再生が出来るようになっているためです。
メーカー側もそれが弱点である事はお分かりのようで、メジャーなヘッドフォンから順番に
測定を行っているそうです。
そうなれば、愛用のヘッドフォンでこの技術が使用出来るようになります。

将来的にはAVサラウンドやVR(ヴァーチャルリアリティ)もこのヘッドフォンシステムで鳴らせるようになるそうです。
個人的にはこちらの方に強く惹かれます。

サラウンドはスピーカーを4本以上必要とし、金銭面以上に空間の制約が大きく
一般家庭への導入は相当な困難を伴います。
それが、ヘッドフォンで同様の空間表現ができるようになればミニマムなシステムでマルチチャンネル特有の
多方向から振ってくる音を楽しめるようになります。
エイリアン試聴の際に、フェイスハガーの「カサカサ」という足音がリアルな距離感と方向性を持って再現できると
考えると鳥肌が立ちます。

VRでこの技術が使えれば、音に関しては本物に限りなく近付けるのでは無いでしょうか。
VRの欠点はスピーカーから音を出すと画像と音がバラバラの方向から聞こえ、ヘッドフォンを使うと脳内定位してしまう
音響だと感じていましたので、映像と音が実際の距離感と方向性を伴って再現可能となればそこはほぼ現実空間となるような気がします。
VRライブビューイングとか夢が広がりますね。

もう一つ面白い点は、測定をした部屋の特性を再現できる点です。
吉田苑の試聴室で測定すれば、吉田苑試聴室の音をご自宅のヘッドフォンで再現可能となるのです。
この点も色々夢が広がりますね。アイデア次第で色々なことができそうです。
武道館の測定データがあれば、武道館ライブの雰囲気がご自宅で味わえるようになるのですから!

大変興味深く、将来の期待が持てる技術だと感じました。
凄く面白いので皆様にもぜひ体験していただきたく、このシステムの試聴会を計画中です。
試聴会の日程が決まりましたらお知らせいたします。



 
 
 
2019/02/17 Olasonic NA-BTR1 販売価格 19,440円(税込)  ご注文はこちらまで。
 
ピュアオーディオを追求するのも楽しいですが、時々疲れてしまうことがあります。
そんな時はもっと気楽にBGMとして音楽を楽しみたくなるときがあると思います。
そういう気軽に楽しむのにぴったりな機材のご紹介です。

スマホに音楽を入れて楽しまれている方から、良く問い合わせを受ける件に
「スマホの音楽を自宅のシステムで再生したい。」
という物があります。

以前はYAMAHAさんからBluetoothアダプターが販売されていたので、それをご紹介しておりましたが
音質、使い勝手の悪さ等、お気軽システム用として、もう一歩踏み込んだ機材が欲しかったです。

そのYAMAHAさんのBluetoothアダプターが製造完了になるのを待っていた、と言わんばかりのタイミングで
OlasonicさんよりオーディオグレードのBluetoothアダプターが発売となりました。

 

縦、横10cm厚み3cmのコンパクトサイズです。
白と黒の2色ございます。

 
通常のBluetoothアダプターとの最大の違いは、同軸デジタル出力がある点です。
お手持ちの高性能DACと同軸接続出来る点は、音質上大きなポイントです。

 

ライン出力 / 同軸デジタル出力 / 光出力 を装備しています。

 
店頭システムへ同軸デジタルで接続してスマートホンの音源を視聴しました。

スピーカー DIATONE DS-4NB70
DAC Nmode X-DP7
アンプ Nmode X-PM3

かなり真っ当な音がします。
BGM用途でしたら十分以上にハイクオリティです。

全体的に平面的な表現になり、空間が狭くなりますが作業を行いながらBGMとして鳴らすのであれば
全く気になりません。

今までに世に出たBluetoothアダプターとしては最高音質なモデルだと思います。

デジタル出力を使用せずに、LINE出力から直接アンプへ接続しての視聴も行いました。

さすがに、軽量モデルゆえの弱点が出て低音がどこかへ行ってしまいますし、音数も整理されて減ってしまいます。
ですが、2万円で購入できる事を考えると十分に楽しめます。
お手持ちの機材を気軽に Bluetooth 対応にできる、コストパフォーマンスの良い楽しい機材だと思います。


2019/02/07 イベントのご案内 と SFORZATO LT-M12X 定価 37,800円(税込) 
 
3月10日(日) にステレオサウンドさんと合同でハイレゾ試聴会を開催します。
音源はステレオサウンドさんから発売されている BD-ROM シリーズ DSD 11.2MHz データ となります。

https://www.stereosound-store.jp/fs/ssstore/c/rs_bd

クラシックばかりなのが微妙ですが、ご希望があれば吉田苑コレクションからも試聴可能です。
当日は BD-ROM の販売も行います。

PCオーディオ未経験の方やハイレゾとはどの程度の物なんだ?と興味のある方、お気軽に遊びに来てください。

お手持ちのPCがある方で、設定等が不安な場合はPCをお持ちいただければ音が出る状態まで設定する事も可能です。
時間等はまだ決まっておりませんので、正式な日時が決定しましたら告知させていただきます。

 


 
データ再生の必須アイテムとしておすすめしております 日本テレガートナー M12 Switch GLOD 専用アクセサリーのご紹介です。

ご注文はこちらまで。

 
 
ここでも以前お知らせした事がありますが、PC等のUSBポートは開いたままですとノイズ源となりS/N比が悪化します。
そのため、ターミネータを使用して開きポートを塞ぐと静かになります。
同じ原理でLANポートも塞いだ方が良いのですが、USBターミネータほどの大きな効果が無かったため放置しておりました。

SFORZATOさんがM12 Switch GOLD 専用LANターミネータを販売していたのは知っていましたが、経験上その価格に見合うほど
の効果は出ないだろうと想像してそのままにしておりました。
ですが、たまたま機会があり試聴する機会に恵まれました。

SFORZATOさん申し訳ありません。食わず嫌いはいけませんね。
音が出た瞬間に「うそ!」とつぶやいてしまうほど大きな効果がありました。
M12 Switch GLODのユーザー様は、初めて接続した時の驚きを記憶していることと思います。
さすがにそこまでのインパクトはありませんが、同じような改善効果があり音像が収束しリアリティが向上します。
今の状態からさらに像が絞られるのです。M12 Switch GLODの良い点を素直に伸ばすことが出来る優秀なアクセサリだと思います。

 

使い方は簡単です。画像の様に開きポートに挿すだけです。

 
現在の吉田苑での接続方法は
PC---M12 Switch GLOD---無線ルーター
となっており、音源データはM12 Switch GLODを通過しませんが、大きな改善効果があります。

M12 Switch GLOD 専用アクセサリというニッチな商品を開発出来る事がSFORZATOさんのような小さなメーカーの強みですね。
日本におけるオーディオは完全な斜陽産業で、大手メーカーは青息吐息で1人~2人で運営している小さなメーカーが
特徴の有る面白い商品を開発してくれています。
少量生産となるため、どうしても割高感が出てしまいますが意味も無く高価な物を発売する様な事はありませんので
皆様も小さなメーカーに目を向けてみてはいかがでしょうか。

本当に良い物は高価ですが、それ以上に高価なだけの商品が氾濫している時代ですので
価格に騙されないよう(上位モデルが下位モデルより音が悪いことが普通にあります)ご注意下さい。

2019/02/14 追記

1個でそれだけ効果があるのならば、もう1個接続して合計2個だとどうなるのですか?
とのお問い合わせを多数いただきました。
私も大変気になる点でしたので、もう1個仕入れて2個で試聴してみました。
しっかりと効果が上昇します。
1個で音像が絞られ、2個目でさらに絞られかつリアリティが向上します。
ご予算が許せば2個導入するべきと感じました。
大変高価なアクセサリーですので、まずはご自宅で試聴される事をおすすめします。
2個までは同時にご試聴可能ですので、お気軽にご依頼ください。

2019/01/11 ONKYO CRシリーズの終焉 
 
2006年より13年にわたり販売しておりました ONKYO CR シリーズの改造モデル販売が今年で終焉を迎えます。
小さな体に、パワフルなアンプとCDプレーヤー、チューナーを内蔵しミニコンとは一線を画した高音質CDレシーバー
として生まれた初代CR-D1はデジタルアンプらしい、やや荒削りでダイナミックな鳴りが魅力でした。
次のモデルCR-D2も同様にデジタルアンプでしたが、やや穏やかな表現を手に入れて、勢いだけで無く
情緒も表現出来る幅広い表現力を身につけました。
3代目のCR-N755はアンプ部がアナログアンプとなり、出力が落ちた代わりに上質で滑らかな表現力を手に入れました。
型番のNが示すようにネットワーク機能にも対応しより多機能にもなりました。
アンプ部がデジタルからアナログに変わった事による音質変化は大きく、クオリティが大きく向上した反面
ダイナミックな表現力はデジタルアンプだった前モデルの方が魅力があり、今でもCR-D1やD-2を愛用しているお客様が
たくさんいらっしゃいます。
4代目のCR-N765はアナログアンプの魅力を一層磨き上げ、滑らかで上品な再生が魅力です。

この4代目までは、ONKYOさんの設計部が開発したモデルで新型ほど完成度が向上し、継続モデルならではの
練り上げられたシステムで、CDレシーバーの完成形のようなモデルでした。

しかし、時代の流れは残酷な物で ONKYOがPIONEERのAV事業部を買収し経営統合してしまいました。
その経営統合後に開発された新型CRは新しい設計部(旧シリーズ関係者は誰も残っていないそうです)で開発され
見た目はCRシリーズですが、中身は全く別物となってしまい音質もラジカセレベルに成り果ててしまいました・・・

それが去年の3月の事で、新型CRのあまりの酷さに驚愕し、慌てて旧型のCR-N765を大量に確保しました。
ある程度の数が確保は出来ましたが、新しく入ってくることはありませんのでこの1年ほどで在庫はかなり減っており
そろそろ底が見え始めてきました。
おそらく、今年の夏頃には完売すると思います。

凄く寂しいことですが、13年掛けて練り上げ完成度を上げてきた優秀なモデルが、後数ヶ月ほどで市場から姿を消してしまいます。
当店のお客様の中には、このCRシリーズでオーディオの楽しさに目覚めた方がたくさんいらっしゃいます。
音楽を聞く楽しさを、オーディオ初心者や音楽好きの人々に正確に伝えることが出来るモデルはそう多くなく
このモデルの終了は音楽好きな人々にとって大きな痛手となりそうです。

もちろん、この大きな穴を埋めることが出来るモデルを探してはおります。
フルサイズになっても良いのならば CAMBRIDGE AUDIO AM10+CD10 が
コンパクトにまとめたい場合は DENON PMA-60 が代わりを務めることは出来そうです。
ですが、PMA-60はCDの再生機能が無いため、別途CDプレーヤーが必要になります。
完全なオールインワンコンポとしての完成度を考えると旧CRシリーズを越えることは難しいかも知れません。

今でしたら、まだ余裕がございますので歴史に残る名機である旧型 CRシリーズを新品で入手可能な最後のチャンスです。
ご検討中の方はお急ぎ下さい。
 
日本テレガートナー M12 SWITCH MAGIC 定価 213,840円(税込)
 
去年お知らせした日本テレガートナーの新型ハブ M12 Switch MAGIC がようやく発売になりました。
去年の10月発売予定とお知らせしておりましたが、実際には年末の12月27日(金)に発売になりました。
さすがに年の瀬が押し詰まったそんなタイミングで発売されても困ります。
そんなわけで、お知らせが遅れましたがすでに販売中です。

 
 
上位モデル M12 Switch GLOD と同様の機能を持ち、コンディショナー機能がございます。
つまり、信号を通さずともPCにLANケーブルで接続するだけで音質改善効果があります。
この機能は他社の高級ハブには無い機能で、日本テレガートナー製ハブ独自の効果です。
NASを使用しないJPLAY FEMTO再生で効果が発揮出来る唯一のメーカーですので、究極のPCオーディオを目指す場合必須に近いアイテムです。

上位モデル M12 Switch GLOD は定価 345,600円(税込)ですので定価での価格差は 131,760円(税込)あります。
そして、この価格差は見事に音質差となって現れます。
両モデルの実際の販売価格差は以外と小さな物ですので、このモデルをご検討中のお客様は上位モデルの価格も同時にお問い合わせ下さい。