初心者向け(スピーカー編)

Q1
種類がやたらあるのですが、どれを買っていいか迷う!?

聴くしか無いと思いますが、あまりに数が多いのは確かに問題です。
聴かずに絞り込む方法を提案しましょう。
ユニットの数が多く、ユニットの口径がでかく、しかも価格が安い。
ペケです。聴かないで良いと思います。あるいは聴くと騙されます。
無視しましょう。

ツィーターユニットで類推する。
金属製のツィーターは、少し刺激的な高音が特徴で元気がよい。
クラシックを主に聴く場合は候補から外せます。
ソフトドームは優しい高音で、ギャンギャン鳴らしたい方には不向き。

同じメーカーの同じシリーズはほぼ同じ傾向です。
一つが気に入らなければ、後は無視するということで・・・
さてこれで候補はかなり減ったはずです。
自分の耳で聞くのが一番です。

Q2
カタログスペックで見るべきところってどこ?

異常に素晴らしいカタログスペックは大体駄目です。

カタログスペックはほぼ無視して貰って構いませんが、スピーカーのインピーダンス
と能率だけ覚えておいて下さい。アンプを買う時に必要になります。

Q3
2WAYとか3WAYとかフルレンジなんてあるけど、どれがいいの?

情報量が豊かで、周波数の高いところから低いところまで出すことが出来るマルチウェイ。
情報量や広い周波数帯域を諦めて、生々しい存在を示すフルレンジ等々、聴いて見なければわかりません。
どちらも一長一短なんです。
貴方の好みを探してください。

Q4
低音から高音までカバーできるならデカくて沢山ユニットがあった方がいいんじゃ!?

今から30年ほど前、オーディオブームがありました。
その頃35pウーファー、18pスコーカー、3pツィーター、リボンツィーター。
ここまで付けてわずか18万円というスピーカーがありました。
スペックを見るとお買い得なのですが、音は最低でした。

先の質問の答えと被りますが、マルチウェイスピーカーは情報量と周波数特性には優れますが、高音、中音、低音を別のユニットが受け持つため、高音と中音と低音のつなぎ目(クロスオーバー)があり、その部分で、各ユニットが持っている音色、スピードがどうしても合いません。(歪が多く、位相が揃わない)

フルレンジは高音、低音は得意ではありませんが、歪が少なく、位相の面では有利です。
ただし、最近、高音、低音にも欲張ったフルレンジもリリースされておりますが、歪、位相が良くないものが多いです。

どちらにしても位相と歪みの面で完璧と言えるスピーカーは御座いません。

Q5
バスレフってなに?

バス(bass低音)レフ(reflex反射)は、ある周波数を中心とした低音のエネルギーを反転させて位相を揃えることで、大きなエネルギーに変える穴の開いたキャビネットを持ったスピーカーシステムの事。

長所:密閉箱に入れるよりも能率良く低音を再生する事が出来る。
短所:その強化した低音の下は極端に減衰する。メリハリの利いた低音再生には向く。

Q6
バイワイアの方が音がいい?

バイワイアは、基本的に良いのかも知れません。
ウーファーが動くことにより起こる逆起電流(コイルが磁石の磁界で動くと電力が
起こります)が発生し、それがスコーカー、ツィーターに流れて悪さをしてしまうという
理屈ですね。良く分かります。
そこで、アンプからの出力を二つに分けて別々にドライブしよう、これがバイワイアです。
論理的には正しいでしょう・・・しかしどの程度なんでしょうか?

この方式のために、スピーカー端子がふたつ要ります、更にスピーカーケーブルが
2倍(2wayの場合)必要になります。

一度どこかに書いたと思いますが、シングルワイヤ接続出来るように付属している、
金具、ジャンパー線が大変粗雑な物が多く、これで音を悪くしている場合が見受けられます。
付属のジャンパー線を外して良質なジャンパー線で接続してみてください。
効果は?絶大です。その上でバイワイアまで行くか考えて良いと思います。
逆にバイワイア端子の無いスピーカーでも優秀な物もございますので、色々聞いて
見てください。


Q7
能率が高いスピーカーの方が音がいい?

能率が高い方が一般的には良いと言えますが、現代スピーカーは低能率のものが
多いです。

少し乱暴な言い方をすれば、
能率が高いスピーカーは、ナローレンジで
能率が低いスピーカーは、ワイドレンジです

じゃあ、能率が低い方が良いと思われるかもしれませんが、
低能率スピーカーはレスポンスが悪く、アンプへの負荷が高いです。
現代はコンパクトなサイズで低音を稼ごうという考えからか、低能率型が多いです。

昔は、高能率スピーカーが多かったので、アンプ側でなんとか低音を稼ごうと考えた
アンプが多かったです。
現代は逆で低音が太るので、アンプは低音ソコソコで応答性を重視になってきたの
かもしれません。

また、
「デカいスピーカーの方が鳴らしにくいのでは?」
という質問もタマ見受けられますが
一般的に大きなスピーカーの方が高能率の場合が多いので、良いとは言えないアンプでもそれなりに鳴ってしまいます。
小型とは言い難いですが当店が低能率のスペシャル25をリファレンスにしているのは、一つはアンプの性能が判りやすいからです。

Q8
やはりウーファーは38センチないと本物の低音は出ないのでしょうか?

ウーファーが大きければそれに対応してエンクロージャーが大きくて、無理をさせない箱のサイズが必要ですね。
クロスオーバーネットワークが良質のパーツで構成されていればより良いですね。
でも何故38センチなのでしょう?
400センチあれば20メートル先からでも豊かでダンピングに満ちた低音が飛んできそうです。製品を見てみると76センチのウーファーも売っています。
でも何故か38センチ15インチでしか話をしない方が多いのが不思議です。
一般の人が低音と仰っている場合は、中低域を指している事が多々あります。
あまり低域、低域と気にしない方が幸せになれるかもしれません。
なまじ38センチユニットを強度の低い箱に入れて、バランスが取れなくなるよりも音楽としてバランスの取れる音を目指しましょう。