LUXMAN L-590AX

定価 572,400円 (税込)



LUXMAN 純A級プリメインアンプがモデルチェンジしました。
昨年、言いたい砲台の方にL-507u(AB級)を御紹介しましたが、ここ最近のLUXMANのアンプは良いです。

前作 LUXMAN L-590A2からすると見た目あまり代わっていません。
(実はA2から少し幅が狭く、背が高くなっています。)
パッと見マイナーチェンジと思ってしまい、正直あまり期待していませんでした。
過去当店のLUXMANのプリメインアンプの評はL-507uを除けば「普通に良いです」と言う感じです。
Nmodeリファレンススピーカー(Nmode試聴会の翌日試聴)で鳴らしてみたのですが、
「コレはコレで一つの世界があるな」
と感心致しました。



当店はNFBを掛けまくるアンプはあまり好きではありません。
NFBは安定性とノイズ低減には有利ですが帰還を掛けるため、どうも音がボケがちで(人によっては艶っぽいと表現される方もいらっしゃいますが・・・)解像度的、位相に不利でスピード感も感じません。

ところが、L-507uもそうなのですが、本製品も音にボケた感じが無く、当店オススメのNmodeやSOULNOTE程ハイスピードではありませんが、かったるいと感じる程、遅くはありません。
これは、ラックスマン独自NFB回路のODNF ver3.0の威力かは断定できませんが、同じくODNF ver3.0搭載のL-507uの出来からして、ひょっとすると、このNFB回路の出来は良いのかもしれません。

音質はA級らしい、柔らかくキメ細かい音。
相変わらず暖色系でゴージャスなラックストーン。
帯域バランスは低音を強調気味のバランスですが、低音の出し方が絶妙で量感はあるのだけど、消え方にキレがあって、クドさがない。
(例えるなら安っぽいチョコレートは甘いけど、口の中にいつまでも甘さが残りくどいと感じるが、上質チョコレートは甘さがスッと消えるのでまた食べたくなるような感覚でしょうか!?)
かといって、SM-SX300やFMアコースティックのグリップ感ある低音ではなく、繊細で上品。

全体的に音質の作りが上品なため、ロックやPOPSには物足りないかもしれませんが、クラシックやバラード系の楽曲などは、ウットリさせられます。

当店オススメの脚色の少ない、ハイスピード路線から浮気したい方に薦めたいアンプです。