DS AUDIO
アナログ・レコード用
光カートリッジ/光カートリッジ専用イコライザー
DS001

メーカー希望小売価格 378,000円(税込)
生産完了品

2015.1.23

 最近のアナログブームもあり、吉田苑でもアナログを本格的にやって欲しいとの要望に答えるべく商品を探していましたが、
ようやく当社らしいお勧めできそうな商品が出ましたのでご紹介致します。

 大昔にアナログをされていた方には、オーレックスやトリオ、オプトニカの光電子カートリッジをご存知の方もおられるかもしれません。
光電子カートリッジは、針先の振幅を光で検知し、光量の変化で発電する方式で、磁界(磁石)を持つMM、MCカートリッジの用に磁界に影響されない再生と振幅に対してリニアな発電が可能で、MM、MCの用に振幅の幅(周波数)による発電量の差が出ない大きなメリットがありました。
 当時もトリオの光電子カートリッジが、クリアーな再生音をしていた記憶はありますが、当時の光電子カートリッジの発光部分が豆電球だったか精度の悪いCDSだった事もあり、商品としては安定せずすぐに駄目になりました。
 オーレックスはその後、光電子カートリッジを止め、エレクトレットコンデンサー型カートリッジと毛色の変わったカートリッジを作ってましたが、トリオもオプトニカも短命で時代の流れとともに消えてしまいました。

 今回店頭でDS AUDIOの光電子カートリッジを試聴する機会があり、試聴した結果店頭での採用を決めました。
比較試聴用のアナログセットはプレーヤーに47研究所の#4724-4725(Koma&Turube)、カートリッジも47研究所 #4723(MC Bee)を使用し、フォノイコライザーには、今は幻の銘機になってしまいましたが、SOULNOTEのph1.0(バランス出力)を使用しました。
 アンプには上流の音を明確に再現するNmode X-PM7、スピーカーはFOCUS160-Oberon、スピーカースタンドにThe Baseを用意し、DS AUDIOの光電子カートリッジと光電子カートリッジ専用のフォノイコライザーは、高電子カートリッジがSMEタイプのヘッドシェル付きだった為、店頭でのカートリッジやフォノイコの簡単な確認用に置いてある、古いTRIOのアナログプレーヤー KP-7700とDENONのDP-70Lを使用し比較試聴を行いました。

 まずはベースになる47研究所とSOULNOTEのアナログセットでの試聴です。
47研究所らしいS/Nの高い滑らかな音ですが、それにSOULNOTEのエネルギー感が加わり、ダイナミックでありながら、粒たちの良い音が出てきます。バランス出力の効果か低域の精度も高く、制動もよく効いています。
通常当社がアナログを聴くときに、基準にしているセットですが、そのトーンアーム(Turbe)の調整の難しさから、なかなか簡単にお勧めできる物ではありませんが、さすがにその音は47研究所の主張がしっかり出ていて、完成度の高い音を聴かせてくれます。

47研究所の#4724-4725(Koma&Turube)は下記のページを御覧ください。
http://www.47labs.co.jp/4724.html

47研究所とSOULNOTEのアナログセットの音源は参考にお聴きいただけます。
http://www.yoshidaen.com/st-one.html

DS AUDIO ホームページ
http://www.ds-audio.biz/

 次に高電子カートリッジをトリオのKP-7700にセットし、高電子カートリッジ専用イコライザーをセットします。
高電子カートリッジ専用イコライザーは、専用フォノイコライザーなので、そのままX-PM7のライン入力に接続します。
 さて試聴です。
方式として良いのは分かっているつもりでしたが、聴くまでは半信半疑でした。
しかし聴いてみるとちょっとびっくりです。
当時の発光部と光の制御技術そのものが違うのでしょう。
40年前の光の制御と今の制御技術の違い、専用の電子回路フォノイコライザーになりますから、当時と精度面を比較するのも何ですが、よくぞ今これを作ってくれたと思いました。
 
 

 47研究所とSOULNOTEのアナログセットは、TOTALで約200万のセットですが、古いいレコードプレーヤーにセットしたにも係わらず、クリアーでS/Nも高く、47研究所とSOULNOTEのアナログセットと比較してもかなりの善戦で負けていません。
何より音が細かく情報量が多く、スクラッチノイズもリニアリティが良いので気になりません。
リニアリティが良いので、奥の空間も広くボーカルを聴いてもビッグマウスになりません。
本当によく出来たアナログシステムから出てくる音そのものです。
 
 試聴を終わり、これならそこそこ使えるプレーヤーを探してチョイスすれば、50万未満でかな高水準のアナログが楽しめると思い一発採用を決めました。 試聴に持ち込まれた営業担当の方に店頭展示品を注文しましたが、在庫が切れているらしく、今からだと納期1ヶ月〜2ヶ月との回答で、持ってくるなら展示在庫くらい確保して聴かせてくれよと思うくらい良い製品でした。

 今回試聴した光電子カートリッジの更に上級モデルが有るようですが、今回これは未試聴となりました。
聴いてみるときっとすごいのでしょうが、ひとまずこれでも十分高水準とも思えるレベルですし、上級モデルが80万のセットとなるため、商品的には今回試聴したモデルが現実的でしょう。

 1ヶ月〜2ヶ月後には店頭展示も入りますので、それまでにはセットとしてまとまりそうなアナログプレーヤーも探そうかと思っています。無ければ久しぶりに多少のアナログプレーヤーの改造も視野にいれながら、セットとして使える様にしようかと思うくらいです。いずれにしましても、店頭展示品が入荷次第、試聴会は行います。
期待してお待ちください。